Canon EOS Kiss X3とは?1510万画素APS-C一眼レフの特徴と中古購入時の注意点
Canon EOS Kiss X3は、キヤノンが2009年に発売したAPS-Cサイズのデジタル一眼レフカメラです。
発売日は2009年4月24日。
海外では、
- EOS Rebel T1i
- EOS 500D
の名称で販売されました。
主な特徴は、
約1510万画素APS-C CMOSセンサー。
DIGIC 4。
9点AF。
最高約3.4コマ/秒。
ISO100~3200。
拡張ISO6400・12800。
3.0型・約92万ドット液晶。
ライブビュー。
そして、
EOS Kiss DIGITALシリーズ初のフルHD動画撮影。
です。
現在では完全に旧世代のデジタル一眼レフですが、写真撮影だけを考えれば1510万画素は今でも十分実用的。
さらにEF/EF-Sマウントなので、中古レンズの選択肢も非常に豊富です。
一方、中古購入では2009年製という年式を考え、
- シャッターユニット
- ミラー
- AF
- センサー
- 液晶
- SDカードスロット
- 内蔵ストロボ
- ライブビュー
- 動画
- バッテリー
- グリップ
- 各ボタン
まで確認したいところです。
この記事ではCanon EOS Kiss X3の特徴、画質、AF、動画、対応レンズ、EOS Kiss X2との違い、そして中古購入時の注意点まで詳しく解説します。
EOS Kiss X3は2009年4月24日発売
Canon EOS Kiss X3は2009年3月25日に発表され、同年4月24日に発売されました。
当時の位置づけは、
エントリークラスのデジタル一眼レフ。
とはいえ、その内容はかなり本格的です。
前年のEOS Kiss X2から、
1220万画素。
↓
1510万画素。
へ高画素化。
画像処理エンジンもDIGIC 4へ進化。
さらに動画撮影まで加わりました。
2009年という時代を考えると、かなり大きな進化です。
有効約1510万画素APS-C CMOSセンサー
撮像素子は、
22.3×14.9mm APS-CサイズCMOS。
有効画素数は、
約1510万画素。
最大記録サイズは、
4752×3168ピクセル。
です。
現在の2400万~3000万画素級APS-Cと比較すれば控えめですが、
Webサイト。
SNS。
ブログ。
L判。
A4程度のプリント。
一般的な写真用途。
なら1510万画素でも十分な解像度があります。
「古いデジタルだから画素数不足」とは限らない
中古カメラでは画素数だけで判断しがちです。
しかし写真の見栄えには、
レンズ。
ピント。
ブレ。
光。
露出。
現像。
の方が大きく影響する場合があります。
1510万画素あれば、普通の撮影なら現在でもかなり遊べます。
DIGIC 4を搭載
画像処理エンジンは、
DIGIC 4。
JPEG生成。
ノイズ処理。
ホワイトバランス。
画像処理。
ライブビュー。
動画。
などを支えています。
EOS Kiss X3は、このDIGIC 4と1510万画素CMOSの組み合わせによって当時のKissシリーズとして高い画質性能を狙ったモデルです。
RAWは14bit
JPEGだけでなく、
RAW。
さらに、
RAW+JPEG同時記録。
にも対応します。
RAWは14bit。
現在でもDigital Photo Professionalなどの現像環境を用意すれば、JPEGより自由度の高い調整が可能です。
特に、
ホワイトバランス。
ハイライト。
シャドウ。
色。
などを後処理したいならRAW撮影が有効です。
ISO100~3200
通常設定できるISO感度は、
- ISO100
- 200
- 400
- 800
- 1600
- 3200
です。
さらに拡張設定で、
ISO6400。
ISO12800。
まで使用できます。
高感度は現在のカメラほど強くない
ここは時代差が出ます。
2009年のAPS-C・1510万画素機。
ISO3200や6400以上では、
ノイズ。
細部の潰れ。
色ノイズ。
ダイナミックレンジ低下。
が目立ちやすくなります。
画質優先なら、
ISO100~800。
少し暗ければ1600。
くらいから試すと扱いやすいでしょう。
ただし、
「昔のデジタル一眼らしいJPEG」
を楽しむなら高感度まで含めて遊ぶのもありです。
EFマウント・EF-Sレンズ対応
EOS Kiss X3は、
キヤノンEFマウント。
EFレンズだけでなく、
EF-Sレンズ
にも対応します。
したがって、
EF-S18-55mm。
EF-S55-250mm。
EF50mm F1.8。
EF-S10-18mm。
など、膨大なEOS用レンズを利用できます。
RFレンズは装着できない
現在のCanon RFマウントとは別規格です。
またEF-Mレンズも装着できません。
基本は、
EF/EF-S。
です。
APS-Cなので画角は約1.6倍
EOS Kiss X3のAPS-Cでは、35mm判と比較して画角が約1.6倍相当になります。
例えば、
50mm。
↓
約80mm相当の画角。
100mm。
↓
約160mm相当。
18-55mm。
↓
約29-88mm相当。
になります。
望遠には有利
例えばEF-S55-250mmなら、
35mm判換算で約88-400mm相当。
運動会。
動物。
鉄道。
飛行機。
などでは便利です。
反対に広角側では、18mmでも約29mm相当なので、本格的な超広角には専用EF-S広角ズームなどが必要になります。
レンズキットはEF-S18-55mm F3.5-5.6 IS
EOS Kiss X3のレンズキットには、
EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS
が付属しました。
APS-C換算で約29-88mm相当。
広角から中望遠までを一本でカバーできます。
初心者向け標準ズームとして非常に扱いやすいレンズです。
ダブルズームキット
ダブルズームキットには、
EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS
と、
EF-S55-250mm F4-5.6 IS
が付属しました。
つまり約29mm相当から400mm相当までを2本でカバー。
旅行。
家族写真。
運動会。
動物。
風景。
など、一眼レフ初心者が必要とする大部分の撮影をこなせます。
現在中古でもこの2本付きセットは見かけます。
ボディ内手ブレ補正はない
EOS Kiss X3本体にはセンサーシフト式手ブレ補正はありません。
手ブレ補正を使う場合は、
IS搭載レンズ
を使用します。
キットレンズの18-55 IS。
55-250 IS。
には光学式手ブレ補正があります。
つまり、
ボディを買えばどんなレンズでも手ブレ補正されるわけではない。
ここは現在のIBIS搭載ミラーレスとの大きな違いです。
9点AF
ファインダー撮影時のAFは、
TTL二次結像位相差検出方式。
測距点は、
9点。
です。
現在では数百点AF。
画面ほぼ全面AF。
人物・瞳・動物・乗り物認識。
といったカメラもあります。
それと比べれば極めてシンプル。
しかし中央を中心に被写体を捉える一般撮影なら、9点AFでも十分使えます。
AFモード
主なAFは、
ワンショットAF。
AIサーボAF。
AIフォーカスAF。
です。
ワンショットAF
止まっている被写体向け。
人物。
風景。
静物。
建築。
など。
半押しで合焦し、その位置を保持します。
AIサーボAF
動く被写体向け。
子ども。
スポーツ。
車。
動物。
などを追従します。
もちろん現在のEOS Rシリーズなどと比較すれば追従性能は世代差があります。
それでも基本的な動体撮影は可能です。
ファインダーはペンタダハミラー
ファインダーは、
ペンタダハミラー式。
視野率は、
上下左右とも約95%。
倍率は約0.87倍です。
上級一眼レフのガラスペンタプリズムと比べると、やや小さく暗め。
しかし本体を軽量化できるメリットがあります。
視野率約95%
これは中古で使う際にも知っておきたいポイントです。
ファインダーで見えている範囲より、
実際の写真には少し広い範囲が写ります。
つまり撮影時にギリギリまで構図を詰めても、画像には端部が少し余計に入る場合があります。
現在のEVFや視野率100%ファインダーとは違います。
35分割TTL測光
露出計は、
35分割TTL開放測光。
測光方式には、
- 評価測光
- 部分測光
- スポット測光
- 中央部重点平均測光
があります。
スポット測光まである
エントリー機ですが、
中央約4%のスポット測光も搭載。
明暗差の激しい被写体。
舞台。
逆光。
など、狭い範囲を基準に露出を決めたい場合に使えます。
P・Tv・Av・Mを搭載
初心者向けKissですが、本格的な露出操作も可能です。
P=プログラムAE
Tv=シャッター優先AE
Av=絞り優先AE
M=マニュアル露出
を搭載します。
さらに当時のEOSらしい、
A-DEP
系の自動深度優先モードも備えます。
初心者がフルオートから始め、少しずつAvやMへ進むことができます。
シャッターは1/4000秒~30秒
シャッターは電子制御式フォーカルプレーン。
速度範囲は、
1/4000秒~30秒。
さらに、
B(バルブ)。
があります。
最高1/4000秒
晴天下。
明るい単焦点。
例えば50mm F1.8を使う場合にも、高速シャッターを利用できます。
動体を止める撮影にも便利です。
ストロボ同調は1/200秒
Xシンクロ速度は、
1/200秒。
内蔵ストロボも搭載します。
ガイドナンバーはISO100・mで、
約13。
暗い室内。
逆光補助。
人物。
などで利用できます。
E-TTL II対応
外部ストロボではキヤノンEXシリーズのSpeedliteに対応。
E-TTL IIによる自動調光が可能です。
現在中古でストロボ撮影をするなら、ボディとSpeedliteの世代・互換性を確認したうえで組み合わせましょう。
最高約3.4コマ/秒
連続撮影速度は、
最高約3.4コマ/秒。
現在の10~20コマ/秒級ミラーレスと比べると遅い。
しかし、
子ども。
ペット。
簡単なスポーツ。
車。
などを数枚連続で撮るには使えます。
JPEGなら連続撮影に比較的強い
当時のキヤノン試験条件では、
JPEGラージ/ファイン:約170枚。
RAW:約9枚。
RAW+JPEG:約4枚。
という連続撮影枚数です。
RAWではすぐバッファが詰まります。
動体を長時間連写するならJPEGの方が扱いやすいでしょう。
ライブビュー搭載
ファインダーだけでなく、背面液晶を見ながら撮影できます。
ライブビューでは、
- ライブモード
- 顔優先ライブモード
- クイックモード
- MF
に対応。
MF時には、
5倍・10倍拡大。
ができます。
MFオールドレンズ遊びにも便利
EOSへマウントアダプターで古いMFレンズを装着した場合、光学ファインダーだけで厳密に合わせるのは難しい場合があります。
ライブビュー10倍拡大なら、静物撮影などでかなり正確に合わせられます。
ただしレンズマウントのフランジバックやミラー干渉には注意が必要です。
3.0型・約92万ドット液晶
背面モニターは、
3.0型。
約92万ドット。
前年EOS Kiss X2の約23万ドットから大きく高精細化しました。
ピント確認。
画像再生。
メニュー操作。
ライブビュー。
にかなり使いやすくなっています。
液晶は固定式
バリアングルではありません。
チルトもしません。
ローアングル。
ハイアングル。
自撮り。
では現在の可動液晶カメラほど便利ではありません。
EOS Kissシリーズ初のフルHD動画
EOS Kiss X3を歴史的に見るなら、ここが重要です。
Kiss DIGITALシリーズとして初めて、
1920×1080のフルHD動画
を搭載しました。
デジタル一眼レフで動画を撮るというスタイルが一般ユーザーへ一気に広がり始めた時代です。
ただしフルHDは20fps
ここ、非常に重要です。
EOS Kiss X3のFull HDは、
1920×1080・20fps。
です。
現在一般的な、
1080/30p。
1080/60p。
ではありません。
20fpsなので、動きのある映像ではカクつきを感じやすくなります。
720pなら30fps
1280×720では、
30fps。
640×480も30fps。
動きを滑らかに撮りたいなら、当時は720pを選ぶ意味がありました。
動画形式はMOV・H.264
動画ファイルは、
MOV。
映像圧縮は、
H.264。
音声はリニアPCMです。
2009年としてはかなり本格的。
しかし現在の動画専用機として見ると制約も多いため、
「昔の一眼動画を遊ぶ」
くらいの感覚が合っています。
動画AFは現代機とは別世界
ライブビューAFを利用できますが、現在のDual Pixel CMOS AFやEOS Rシリーズのように、
人物を滑らかに追い続ける。
瞳をロックする。
走る人物へ吸い付く。
といった動画AFを期待するカメラではありません。
本格的に動画を撮るなら、
MF中心。
くらいに考えた方が使いやすいでしょう。
SD・SDHCカード対応
記録媒体は、
SDメモリーカード。
SDHCメモリーカード。
です。
CFカードではありません。
2009年のエントリーEOSとして扱いやすい記録媒体です。
中古ではSDカードスロットも確認
カードを入れる。
認識。
フォーマット。
撮影。
保存。
再生。
削除。
RAW撮影。
動画撮影。
まで確認します。
接触不良で、
カードを認識しない。
書き込みエラー。
が出る個体は避けたいところです。
バッテリーはLP-E5
使用電池は、
LP-E5。
7.4V・1080mAhのリチウムイオンバッテリーです。
充電器は、
LC-E5。
公称約400枚
新品時のCIPA基準では、常温でファインダー撮影約400枚。
ライブビューでは約170枚です。
ライブビューはセンサーと液晶を常時動かすため、大幅に電池を消費します。
現在はバッテリー劣化を考える
2009年からすでにかなり時間が経っています。
中古付属の純正LP-E5が当時物なら、
満充電してもすぐなくなる。
残量表示が急減。
突然電源OFF。
という可能性があります。
本体故障とバッテリー劣化を切り分けましょう。
バッテリーグリップBG-E5対応
純正バッテリーグリップ、
BG-E5
にも対応します。
LP-E5を2本使用できるほか、単3形電池を利用する構成も可能です。
縦位置シャッターも使えるので、ポートレート撮影にも便利です。
HDMI出力
HDMIミニ端子・Type Cを備えています。
撮影画像や動画をテレビなどへ出力可能。
ただし現在一般的なフルサイズHDMIやUSB-Cとはコネクター形状が違います。
USBも現代仕様ではない
USB通信には専用世代のケーブルを使用します。
ただし写真取り込みだけなら、
SDカードを抜いてカードリーダーへ入れる
方が現在は簡単でしょう。
本体約480g
サイズは、
約128.8×97.5×61.9mm。
本体のみ約480g。
一眼レフなのでミラーと光学ファインダーを内蔵しますが、EOSシリーズとしては比較的軽量です。
EF-S18-55mmとの組み合わせなら十分持ち歩きやすいでしょう。
EOS Kiss X2との違い
一世代前のEOS Kiss X2と比較すると、X3の進化が分かりやすくなります。
| 項目 | EOS Kiss X2 | EOS Kiss X3 |
|---|---|---|
| 発売 | 2008年 | 2009年 |
| 有効画素 | 約1220万 | 約1510万 |
| APS-C | あり | あり |
| RAW | 14bit | 14bit |
| 液晶 | 3.0型 約23万ドット | 3.0型 約92万ドット |
| ISO通常 | ~1600中心 | ~3200 |
| 拡張感度 | 控えめ | 6400・12800 |
| 動画 | なし | あり |
| Full HD | なし | 1920×1080/20fps |
| 連写 | 約3.5コマ/秒 | 約3.4コマ/秒 |
| EF/EF-S | 対応 | 対応 |
| LP-E5 | 使用 | 使用 |
最大の違いは、
動画。
そして液晶の高精細化です。
静止画だけならX2でも十分。
しかしX3では「デジタル一眼で動画を撮る」という新しい方向へ進みました。
EOS Kiss X3の主な仕様
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表 | 2009年3月25日 |
| 発売 | 2009年4月24日 |
| 海外名 | Rebel T1i/EOS 500D |
| 形式 | デジタル一眼レフ |
| センサー | APS-C CMOS |
| サイズ | 22.3×14.9mm |
| 有効画素 | 約1510万 |
| 最大画像 | 4752×3168 |
| 画像処理 | DIGIC 4 |
| RAW | 14bit |
| マウント | Canon EF |
| 対応レンズ | EF・EF-S |
| 画角換算 | 約1.6倍 |
| AF | 9点位相差AF |
| AFモード | One Shot/AI Servo/AI Focus |
| 測光 | 35分割TTL開放測光 |
| ISO | 100~3200 |
| 拡張 | 6400・12800 |
| シャッター | 1/4000~30秒・B |
| X同調 | 1/200秒 |
| 連写 | 最高約3.4コマ/秒 |
| ファインダー | ペンタダハミラー |
| 視野率 | 約95% |
| 倍率 | 約0.87倍 |
| ライブビュー | あり |
| MF拡大 | 5倍/10倍 |
| 液晶 | 3.0型・約92万ドット |
| 動画 | MOV・H.264 |
| Full HD | 1920×1080・20fps |
| HD | 1280×720・30fps |
| SD | 640×480・30fps |
| 内蔵ストロボ | GN13 |
| 記録媒体 | SD/SDHC |
| バッテリー | LP-E5 |
| 公称撮影枚数 | ファインダー約400枚 |
| HDMI | Mini Type C |
| 本体サイズ | 128.8×97.5×61.9mm |
| 本体重量 | 約480g |
中古購入時に確認したいポイント
EOS Kiss X3はフィルムカメラほど古くない。
しかし、
「デジタルだから全部動く」
とは限りません。
発売から長期間経過した電子機器です。
特にシャッター。
ミラー。
AF。
センサー。
バッテリー。
を重点的に確認しましょう。
まず正常なLP-E5を用意する
中古チェックで重要です。
弱ったバッテリーだと、
起動しない。
途中で電源が落ちる。
ライブビューが止まる。
動画が止まる。
内蔵ストロボの充電が遅い。
など、本体故障と似た症状が出ます。
状態の分かるバッテリーで確認しましょう。
電源ON・OFF
何度か繰り返します。
- 一回で起動する
- エラー表示なし
- 液晶正常
- ボタン反応正常
を確認します。
Err 99などのエラーが繰り返し出る個体は慎重に。
一時的に電源を入れ直して直っても、完動とは限りません。
シャッター
中古デジタル一眼で最重要級です。
1/30秒。
1/125秒。
1/500秒。
1/1000秒。
1/4000秒。
と変えて撮ります。
画像に、
- 横帯
- 一部だけ真っ暗
- 明るさムラ
- エラー
- ミラー停止
がないか確認します。
シャッター回数
可能なら販売店が提示しているシャッター回数や使用履歴を参考にします。
ただし、
回数だけですべてを判断しない。
少ないから必ず良品。
多いから即寿命。
ではありません。
年数。
保管環境。
湿気。
使用方法。
も重要です。
連写テスト
高速連続撮影へ設定。
JPEGで10~20枚程度撮ります。
- 毎回シャッターが切れる
- ミラーが正常復帰
- 書き込みエラーなし
- 電源落ちなし
を確認します。
単写一枚では出ない故障を発見できる場合があります。
ミラー
レンズを外し、触れないよう観察します。
シャッターを切る。
ミラーが上がる。
戻る。
これを繰り返します。
途中で引っ掛からないこと。
異音がないこと。
を確認します。
ファインダー
白い壁や空へ向けます。
- 大量のチリ
- カビ
- 曇り
- 傷
を見ます。
ファインダー内のホコリは撮影画像には写りません。
しかしカビや強い曇りは撮影快適性を大きく落とします。
ファインダー表示
半押し。
確認するのは、
- AFポイント
- シャッター速度
- 絞り
- ISO関連表示
- 合焦マーク
- ストロボ表示
など。
液晶欠けがないか見ます。
AF9点
全AFポイントを試せれば理想です。
中央だけではなく、
左。
右。
上。
下。
も選択して確認。
明るい被写体へ合わせます。
AF前ピン・後ピン
デジタル一眼レフでは注意したいポイントです。
三脚。
明るい単焦点。
開放付近。
斜めに置いた定規や文字。
を撮影。
ファインダー位相差AFで狙った位置へ合っているか確認します。
ライブビューと比較する
有効な切り分け方法です。
同じ被写体を、
ファインダーAF。
ライブビューAF。
で撮る。
ライブビューだけ合う。
ファインダーAFだけズレる。
なら、位相差AF側の調整問題を疑えます。
センサー
F16~F22程度。
白い壁。
空。
へピントを外して撮影。
画像をPCで確認します。
黒い点が大量にあればセンサーダスト。
ダストは必ずしも故障ではない
EOS Kiss X3には自動センサークリーニングがあります。
多少のゴミなら清掃で改善できます。
しかし、
センサー傷。
フィルター傷。
油汚れ。
カビ。
となると話が変わります。
センサーのカビ
湿気の多い環境で長期保管された個体は注意。
レンズを外して見える範囲だけで断定せず、実写で確認します。
白い壁。
絞り込み。
で不規則な模様が残る場合は慎重に判断しましょう。
デッドピクセル・ホットピクセル
暗い場所。
高ISO。
長秒。
などで撮影。
常に同じ位置へ、
赤。
青。
白。
の強い点が出るか確認します。
多少のホットピクセルは古いデジタルではあり得ますが、多数発生している個体は避けたいところです。
ライブビュー
必ずONにします。
正常なら、
ミラーアップ。
背面液晶へライブ映像。
撮影。
終了。
が正常に行われます。
ライブビューを何度もON/OFF
一回動いただけではなく、
5~10回。
試します。
ミラー機構。
センサー読み出し。
液晶。
ボタン。
をまとめて確認できます。
ライブビューAF
ライブモード。
顔優先。
クイックモード。
を試します。
現代ミラーレスほど高速でなくても、明るい被写体へ正常に合焦することを確認します。
動画
EOS Kiss X3では必須チェック。
動画モードへ。
まず640×480。
次に720p。
最後にFull HD。
それぞれ短く撮影します。
Full HD 20fpsは正常
1920×1080で20fps。
これは故障ではありません。
EOS Kiss X3の正式仕様です。
「30fpsにならない!」
と焦らなくてOKです🤣
動画ファイルを再生
本体だけでなくPCでも確認します。
- 映像
- 音声
- 書き込み
- ファイル破損
- 異常停止
がないことを見ます。
内蔵マイク
動画を撮り、音声を再生します。
音がまったくない。
ひどいノイズ。
断続的に途切れる。
場合は確認が必要です。
液晶
白い画像。
黒い画像。
カラフルな画像。
を表示。
見るのは、
- ドット抜け
- 黄変
- ムラ
- 縦線
- バックライト
- 表面傷
です。
液晶保護パネル
中古Kissでは傷が多い部分。
多少の擦り傷は撮影性能へ影響しません。
ただし深い傷。
割れ。
内部への液晶漏れ。
は避けましょう。
SDカードスロット
正常なSDHCカードを使います。
挿入。
ロック。
認識。
フォーマット。
静止画。
RAW。
動画。
削除。
まで確認。
カード蓋
閉じる。
ロックする。
ガタがない。
ことを確認します。
カメラによってはカード蓋や電池蓋の検出スイッチが正常でないと起動できないため、破損は地味に厄介です。
バッテリー室
LP-E5を入れます。
見るのは、
- 端子腐食
- 異物
- 蓋の割れ
- ロック
- バッテリー膨張
です。
LP-E5の膨張
古いリチウムイオン電池なので重要です。
取り出しにくい。
側面が膨らんでいる。
ケースが変形。
なら使用を避けましょう。
無理に使い続けるメリットはありません。
LC-E5充電器
セットなら確認します。
正常に充電開始。
終了。
異常発熱なし。
を見ます。
中古では本体より充電器が欠品していることもあります。
内蔵ストロボ
強制発光。
何度か撮影。
- 正常にポップアップ
- 発光
- 充電
- 収納
を確認。
ポップアップしない
内部機構。
ストロボロック。
アクセサリーシュー接点。
など複数原因が考えられます。
外部ストロボしか使わないとしても状態評価ではマイナスです。
ホットシュー
端子腐食。
変形。
ぐらつき。
を確認します。
Speedliteがあれば実際に装着して発光確認すると確実です。
レンズマウント
EF/EF-Sレンズを装着。
- 正常に入る
- ロックする
- ガタが少ない
- レンズ認識
- 絞り制御
- AF
- IS
を確認します。
電子接点
マウント内の金色接点を見ます。
腐食。
深い傷。
変形。
がないこと。
接触不良があると、
Err表示。
絞り制御不能。
AF不調。
などにつながります。
絞り制御
例えばAvモード。
F3.5。
F8。
F16。
と変更して撮影。
画像の明るさや被写界深度が正常に変化することを確認します。
EFレンズは絞りが電子制御なので、ボディとレンズの通信確認にもなります。
キットレンズも別々に確認する
18-55 IS。
55-250 IS。
が付属するなら、
ボディとレンズは別々に評価します。
見るのは、
- カビ
- 曇り
- AF
- IS
- ズーム
- フォーカス
- 絞り
- マウント
です。
ボディが完動でもレンズがカビだらけならセット価値は下がります。
IS
ISスイッチON。
半押し。
特に望遠側。
ファインダー像が少し安定することを確認します。
異常な、
ガタガタ。
激しい像飛び。
エラー。
がないこと。
ボタン
全ボタンを確認します。
MENU。
再生。
削除。
ISO。
WB。
AF。
ドライブ。
十字キー。
SET。
AEロック。
AFポイント選択。
どれか一つ死んでいるだけでも操作性がかなり悪くなります。
モードダイヤル
一周させます。
P。
Tv。
Av。
M。
動画。
全自動。
各シーン。
設定と表示が一致することを確認します。
ダイヤル接触不良
中古では、
AvにしたのにPへ飛ぶ。
触れるだけでモードが変わる。
などの接点劣化もチェックしたいところです。
メインダイヤル
シャッターボタン付近の電子ダイヤル。
Av。
Tv。
M。
で数値を変更。
一方向へ回したのに数値が逆へ飛ぶ。
飛び飛びになる。
反応しない。
ならエンコーダー接点の劣化を疑います。
シャッターボタン
半押し。
AF。
全押し。
撮影。
の二段階を確認します。
半押しが効かず、
押した瞬間撮影。
あるいは強く押さないと切れない。
個体は注意です。
グリップ
手が触れるゴム部分を確認。
- ベタつき
- 白化
- 浮き
- 剥がれ
- 強い摩耗
があります。
撮影そのものへ直結しない場合もありますが、使用感と保管状態の判断材料になります。
ボディの落下痕
底面。
ペンタ部。
マウント周辺。
角。
を確認。
強い打痕がある場合は、
AFずれ。
マウント傾き。
ミラー。
内部基板。
への影響も考えます。
三脚穴
変形。
ネジ潰れ。
周囲の大きな傷。
を確認します。
動画やライブビューで三脚を使うなら重要です。
HDMI端子
使う予定があるならミニHDMIケーブルで確認。
端子がぐらつく。
画像が途切れる。
認識しない。
場合は注意です。
リモート端子
RS-60E3などを使う予定なら確認します。
三脚撮影。
長時間露光。
商品撮影。
では便利です。
日付・時計
日付を設定。
電源OFF。
バッテリー交換。
しばらく置く。
設定が極端に消えやすくないか確認します。
撮影自体には致命的ではありませんが、内部バックアップ系の状態を見る材料になります。
1/4000秒を実写確認
晴れた空や均一な壁。
マニュアル露出。
高速シャッター。
で撮影。
画面の一部だけ極端に暗い。
帯状。
ならシャッター走行の異常を疑います。
30秒露光
こちらも試します。
三脚。
30秒。
または数秒。
正常に開いて閉じる。
画像保存。
エラーなし。
を確認します。
低速から高速まで一通り確認すれば安心感が上がります。
RAW撮影
RAWへ設定。
数枚撮る。
再生。
PCへコピー。
現像ソフトで開く。
まで確認。
JPEGだけでは発見できないカードや書き込みの問題を切り分けられる場合があります。
中古で重要な優先順位
EOS Kiss X3なら、
①シャッター・ミラー
②センサー
③AF
④SDカード保存
⑤バッテリー
⑥ライブビュー
⑦動画
⑧液晶
⑨レンズマウント
⑩ボタン・ダイヤル
⑪内蔵ストロボ
⑫外装
くらいで考えるとよいでしょう。
外観の小傷より、
実際に正常なJPEG/RAWを保存できること。
こちらが圧倒的に重要です。
「ボディのみ激安」に注意
EOS Kiss X3は中古価格がかなり低くなる場合があります。
しかし、
ボディだけ。
バッテリーなし。
充電器なし。
SDカードなし。
レンズなし。
となると追加費用が掛かります。
初心者なら、
ボディ+LP-E5+LC-E5+18-55 IS。
最低でもこの構成が使いやすいでしょう。
ダブルズームセットは現在でも使いやすい
18-55 IS。
55-250 IS。
この2本なら、
約29~400mm相当。
かなり広い範囲をカバーできます。
画質最優先の高級レンズではありません。
しかし、
「EOS Kiss X3をとりあえず一眼レフとして楽しみたい」
なら非常に合理的です。
明るい単焦点を追加するのも面白い
例えばEF50mm F1.8系。
APS-Cでは約80mm相当。
人物。
猫。
料理。
静物。
などで背景をぼかしやすくなります。
キットズームとはまったく違う写真が撮れるため、中古EOS遊びの定番です。
現代でも写真用として使える?
十分使えます。
特に、
昼間。
ISO100~400。
RAW。
状態のよいレンズ。
きちんとピント。
という条件なら、現在でも普通に高品質な写真を撮れます。
1510万画素だから写真が古くなるわけではありません。
現代カメラより不便なところ
一方、現在のミラーレスと比較すると、
- Wi-Fiなし
- Bluetoothなし
- タッチ液晶なし
- 可動液晶なし
- 瞳AFなし
- 動物認識なし
- ボディ内手ブレ補正なし
- 4Kなし
- Full HDは20fps
- ライブビューAFが遅い
- USB-Cなし
と明確に古いです。
だからこそ、
写真撮影へ集中するシンプルなデジタル一眼レフ
として楽しむのが合っています。
EOS Kiss X3が向いている人
このカメラは、
- 安価にデジタル一眼を試したい人
- 光学ファインダーで撮りたい人
- EF/EF-Sレンズを持っている人
- 古いデジタル一眼が好きな人
- 一眼レフの基本操作を覚えたい人
- RAW現像を練習したい人
- 2000年代EOSを集めたい人
- CCDコンデジとは違う大型センサー機を楽しみたい人
に向いています。
特に写真入門機として面白い
P。
Tv。
Av。
M。
ISO。
測光。
ホワイトバランス。
RAW。
レンズ交換。
被写界深度。
一眼レフ撮影の基本をほぼ全部学べます。
しかも現在なら中古価格もかなり手頃。
高価な最新機を買う前に、
「自分は一眼カメラを本当に使うのか?」
を試す機材としても面白いでしょう。
向いていない人
一方、
- 動画メイン
- 4K必須
- 高速動体AFが必要
- 瞳AF必須
- スマホへ即転送したい
- Wi-Fi必須
- 暗所を高感度で撮りたい
- 軽量ミラーレスが欲しい
- 自撮りしたい
なら新しい機種の方が圧倒的に便利です。
特に動画。
フルHDという文字だけを見て買うと、
1080pが20fpsだった!
となります🤣
動画目的なら現代機を選ぶ方が合理的です。
EOS Kiss X3ならではの価値
このカメラが面白いのは、
デジタル一眼レフが「写真だけのカメラ」から変化し始めた時代
にあります。
2008年のX2には動画がありません。
2009年のX3にはFull HD動画。
液晶も23万ドット級から92万ドット級へ。
ISOも拡張。
DIGIC 4。
1510万画素。
現在から見れば普通に見える機能が、一気に民生用EOSへ入ってきた世代です。
まとめ
Canon EOS Kiss X3は2009年4月24日に発売されたAPS-Cデジタル一眼レフです。
主な特徴は、
約1510万画素APS-C CMOS。
DIGIC 4。
EF/EF-S対応。
9点AF。
35分割TTL測光。
ISO100~3200。
拡張6400・12800。
1/4000~30秒・B。
X=1/200秒。
最高約3.4コマ/秒。
3.0型・約92万ドット液晶。
ライブビュー。
1920×1080・20fpsのFull HD動画。
SD/SDHC。
LP-E5。
というものです。
そして中古購入では、
「電源入りました」
だけで買わない。
シャッター。
高速・低速。
連写。
ミラー。
9点AF。
ファインダーAFとライブビューAFの比較。
センサー。
RAW。
SDカード。
ライブビュー。
Full HD動画。
液晶。
内蔵ストロボ。
EFレンズ通信。
LP-E5。
ボタン。
ダイヤル。
ここまで確認する。
特に古いデジタル一眼では、
撮った写真をPCで見る。
これが最終チェックです。
液晶ではきれい。
でもPCで見ると片ボケ。
センサー汚れ。
横線。
露出ムラ。
そんな症状を発見できる場合があります。
2009年。
スマートフォンのカメラがまだ現在ほど万能ではなく、
「きれいな写真を撮りたいならデジタル一眼」
という時代。
光学ファインダーを覗く。
9点AFでピント。
シャッターを押す。
ミラーが跳ね上がる。
ガシャッ。
写真はSDカードへ。
必要ならライブビュー。
そして、この世代からKissでも動画まで撮れるようになった。
Canon EOS Kiss X3は、1510万画素APS-C CMOSとDIGIC 4を搭載し、EOS Kissシリーズを静止画専用の世界からフルHD動画時代へ踏み出させた、2009年を象徴するデジタル一眼レフです。









