CANON LENS FD 24mm F2.8とは?初期FD広角レンズの特徴と中古購入時の注意点
CANON LENS FD 24mm F2.8は、キヤノンが1971年3月に発売した35mm一眼レフ用広角単焦点レンズです。
同じ1971年3月にはプロ向け一眼レフCanon F-1とFTbが登場し、それに合わせて新しいFDレンズシステムも本格的にスタートしました。
今回扱うのは、
FD24mm F2.8
という初期型。
後に登場する、
FD24mm F2.8 S.S.C.
や、
New FD24mm F2.8
とは別モデルです。
初代FD24mm F2.8の主な仕様は、
- 焦点距離24mm
- 開放F2.8
- 8群9枚
- 絞り羽根6枚
- 最小絞りF16
- 最短撮影距離0.3m
- 最大撮影倍率0.114倍
- フィルター径55mm
- 最大径66mm
- 全長52.5mm
- 重量410g
です。
発売時価格は30,000円。
現在の感覚では24mm F2.8は比較的小型な広角レンズを想像しますが、初代FD型は410gあり、後のNew FD24mm F2.8よりずっと重厚です。
まさに、
1970年代初頭の金属製FDレンズ。
という存在感を楽しめる一本です。
1971年、Canon F-1と同時代に登場
初代FD24mm F2.8が発売された1971年は、キヤノン一眼レフ史における大きな転換点です。
それまでのFLマウントから、新しいFDシステムへ移行。
プロ向け最高級機Canon F-1。
普及型FTb。
そして多数のFD交換レンズが一斉に登場しました。
キヤノンはFDマウントを、単なるレンズ固定方式の変更ではなく、
開放TTL測光や将来の自動露出へ対応するシステム
として開発しています。
FD24mm F2.8も、その第一世代を構成した広角レンズのひとつです。
24mmは本格的な広角
35mm判で24mm。
現在でも明確な広角域です。
標準50mmと比べると画角は大きく広がります。
向いているのは、
- 風景
- 建築
- 室内
- 街並み
- 旅行
- スナップ
- 大人数
- 遠近感を強調した表現
など。
28mmよりさらに広く、20mmほど極端ではない。
「しっかり広角だけど、まだ扱いやすい」
絶妙な焦点距離です。
28mmとの違い
28mmも非常に使いやすい広角ですが、24mmへ行くと一段階、
「広い!」
という感覚が強くなります。
狭い室内。
建物。
大きな風景。
では24mmの差が効きます。
その代わり人物を画面端へ置くと形が伸びて見えやすいため、構図には注意が必要です。
開放F2.8
開放F値はF2.8。
超大口径ではありませんが、24mm広角として十分実用的です。
F2.8なら、
夕方。
室内。
曇天。
低照度の街。
などでも撮影しやすくなります。
さらに一眼レフでは、開放F2.8の明るさによってピント合わせもしやすくなります。
光学構成は8群9枚
初代FD24mm F2.8の光学構成は、
8群9枚。
1971年当時のキヤノンが本格的な広角レンズとして設計した光学系です。
24mmクラスの一眼レフ用レンズでは、ミラーが動く空間を確保する必要があります。
そのためレンジファインダー用広角レンズのように後玉をフィルム面近くまで単純に近づけることができません。
一眼レフ用広角では、レトロフォーカス型の考え方を使って十分なバックフォーカスを確保します。
このため標準レンズより構成枚数も多くなります。
6枚絞り
絞り羽根は6枚。
最小絞りは、
F16。
です。
現代レンズでは9枚円形絞りなどが一般的ですが、この時代のレンズでは6枚も珍しくありません。
絞り込んだときには、点光源の光条などにも羽根枚数由来の特徴が出ます。
最短撮影距離0.3m
最短撮影距離は、
30cm。
広角24mmとしてかなり使いやすい距離です。
被写体へ近づき、
背景を大きく取り込む。
前景を巨大に見せる。
遠近感を強調する。
といった広角らしい表現を楽しめます。
最大撮影倍率0.114倍
最大倍率は約0.114倍。
マクロレンズではありません。
しかし24mmで30cmまで寄れるため、数値以上にダイナミックな近接表現ができます。
花。
料理。
小物。
バイク。
カメラ。
などへ接近し、背景まで大きく写すと面白いでしょう。
フィルター径は55mm
初代FD24mm F2.8のフィルター径は、
55mm。
初期FDレンズではよく見られるサイズです。
現在でも55mmフィルターは入手しやすいため、
- 保護フィルター
- ND
- PL
- モノクロ用カラー
などを利用できます。
中古ではフィルターねじの変形も確認しましょう。
410gという重厚なレンズ
重量は、
410g。
24mm F2.8としてはかなり重いです。
これは初期FDらしいところ。
金属鏡筒。
大型のブリーチロックリング。
重厚なフォーカシング機構。
現在の樹脂主体の24mm単焦点とはまるで違います。
Canon F-1やFTbへ装着すると、非常に時代感の合った組み合わせになります。
初期FD独特のブリーチロック方式
このレンズの外観で最も目立つのが後部の、
銀色の固定リング。
初期FDレンズでは、レンズ本体を回転させて固定する一般的なバヨネット方式とは少し違います。
ボディへレンズを合わせる。
レンズ本体はその位置に保つ。
後部のクローム製ブリーチロックリングを回す。
これで固定します。
レンズ本体をグルグル回さない
初めて旧FDを触る人が戸惑いやすいポイントです。
一般的なレンズ交換では、
レンズを差す。
レンズ全体をひねる。
ですが、旧FDでは基本的に、
銀リングを回す。
という操作です。
力任せにレンズ本体をひねらないようにしましょう。
FDマウントとは
FDマウントは初代Canon F-1とともに本格導入された一眼レフ用マウントです。
基本仕様は、
- 3爪式
- スピゴット/ブリーチロック方式
- 内径約48mm
- フランジバック42mm
です。
さらにレンズとボディの間には、
- 自動絞り
- 開放F値情報
- 絞り設定
- AE用信号
などを伝える機械的なレバーやピンがあります。
電子接点はありません。
すべて機械式です。
FDは開放TTL測光へ対応
先代FLレンズでは、基本的に絞り込み測光を使用しました。
FDでは開放F値などをボディへ伝える機構が加わり、
レンズを開放したままTTL測光
できるようになりました。
Canon F-1。
FTb。
などで非常に大きな進歩でした。
ファインダーを明るい状態に保ったまま測光できます。
自動絞り
通常はレンズを開放F2.8にした状態でファインダー像を観察します。
例えばF8を設定していても、
撮影前はF2.8。
シャッターを切る瞬間だけF8へ閉じる。
露光終了後にF2.8へ戻る。
これが完全自動絞りです。
ピント合わせ時にファインダーが暗くならない利点があります。
初期FDでは「A」ではなく緑色表示の場合もある
FDレンズには自動露出用の設定位置があります。
後期FDでは、
A
表示がよく知られています。
しかし初期FDレンズには、Aの代わりに緑色の丸印などを使用するものがあります。
この位置は故障でも謎の絞り値でもありません。
自動露出用の連動位置です。
中古でリングを確認するときは、この世代差も覚えておきましょう。
絞りリングが外した状態で思ったように動かない?
旧FD中古で頻繁に起きる勘違いです。
初期FDには、レンズをボディから外した状態でブリーチロックリングや絞り機構が不用意に動かないよう安全機構があります。
そのため単体状態で、
「F2.8からF16へ回したのに羽根が閉じない!」
となっても、
即故障とは限りません。
レンズがボディへ装着された状態を機械的に再現しなければ、絞り羽根が通常通り動かない場合があります。
中古確認では、できれば正常なFDボディまたは絞り連動対応アダプターへ装着して確認しましょう。
Canon F-1との組み合わせ
1971年同時代という意味では最高の組み合わせです。
Canon F-1。
FD24mm F2.8。
どちらも初期FDシステムそのもの。
F-1はプロ用システムとして開発され、FDマウントによる開放TTL測光へ対応しました。
風景。
報道。
建築。
ドキュメンタリー。
などを24mmで撮るなら非常に雰囲気があります。
FTbにもよく合う
同じ1971年にはFTbも登場しています。
F-1より手頃ながら、FDレンズの開放TTL測光へ対応。
実用機として非常に人気を得ました。
初代FD24mm F2.8を当時らしい組み合わせで使うなら、
F-1またはFTb。
このあたりが王道です。
AE-1でも使用可能
1976年のCanon AE-1もFDマウント。
旧FDレンズを使用できます。
シャッター速度優先AEを使う場合には、レンズの絞りリングを自動露出用位置へ設定します。
つまり1971年の初期FDレンズが、後のAE-1時代にもつながっていきます。
A-1にも使用可能
Canon A-1でもFDレンズを使用できます。
A-1では、
- プログラムAE
- シャッター優先AE
- 絞り優先AE
- マニュアル
など多彩な露出方式を利用できます。
初期FDの機械式信号ピン・絞り連動機構が、電子制御時代のA-1まで活用されたわけです。
T90でも使える
FDシステム末期の代表機Canon T90もFDマウント。
もちろんFD24mm F2.8を使用できます。
1971年の初期FDレンズ。
1986年のT90。
世代はかなり違いますが同じFDシステムです。
1973年にFD24mm F2.8 S.S.C.登場
ここから型式違いです。
1973年3月、
FD24mm F2.8 S.S.C.
が登場しました。
初代との主要仕様を比較すると、
初代:8群9枚。
S.S.C.:8群9枚。
最短:どちらも0.3m。
最大倍率:どちらも0.114倍。
フィルター:どちらも55mm。
サイズ:どちらも66×52.5mm。
非常によく似ています。
大きな違いとして公式仕様上分かりやすいのが重量。
初代は、
410g。
S.S.C.型は、
330g。
です。
S.S.C.とは
S.S.C.は、
Super Spectra Coating
を示すキヤノンの表記です。
多層コーティング技術を強調した世代です。
中古では正面銘板に、
S.S.C.
と書かれていれば1971年初代型ではありません。
1979年にはNew FD24mm F2.8
さらに1979年6月、
New FD24mm F2.8
が登場します。
ここでは単なる鏡筒変更ではありません。
光学設計そのものも変わりました。
初代FD/S.S.C.:
8群9枚。
New FD:
9群10枚。
です。
New FDは大幅に軽量化
New FD24mm F2.8は、
240g。
初代410gと比べると、
170gも軽い。
かなり違います。
サイズも、
初代:66×52.5mm。
New FD:63×43mm。
より小型化されています。
フィルター径も52mmへ
初代とS.S.C.は55mm。
New FDは、
52mm。
です。
中古で見分けるポイントになります。
最小絞りも違う
初代/S.S.C.:
F16。
New FD:
F22。
ここも違います。
単に外装が新しくなっただけではありません。
3世代を比較
| 項目 | 初代FD24/2.8 | FD24/2.8 S.S.C. | New FD24/2.8 |
|---|---|---|---|
| 発売 | 1971年3月 | 1973年3月 | 1979年6月 |
| 光学構成 | 8群9枚 | 8群9枚 | 9群10枚 |
| 絞り羽根 | 6枚 | 6枚 | 6枚 |
| 最小絞り | F16 | F16 | F22 |
| 最短 | 0.3m | 0.3m | 0.3m |
| 最大倍率 | 0.114倍 | 0.114倍 | 0.11倍 |
| フィルター | 55mm | 55mm | 52mm |
| サイズ | 66×52.5mm | 66×52.5mm | 63×43mm |
| 重量 | 410g | 330g | 240g |
| 発売時価格 | 30,000円 | 33,000円 | 40,000円 |
つまり、
「Canon FD 24mm F2.8」だけでも3世代ある。
中古ではここを見分ける必要があります。
今回の記事対象は初代1971年型
商品銘板が、
CANON LENS FD 24mm 1:2.8
で、
S.S.C.表記なし。
銀色ブリーチロックリング。
という個体なら、今回の記事対象となる1971年初期型である可能性が高くなります。
一方、
S.S.C.表記あり。
なら1973年型。
黒鏡筒で銀色ブリーチリングがなく、より小型ならNew FD型を疑います。
ミラーレスなら現代でも使いやすい
FDレンズはフランジバック42mm。
現在のミラーレスカメラはそれより短いものが多いため、単純な機械式アダプターで使用できます。
例えば、
- Canon RF
- Sony E
- Nikon Z
- Fujifilm X
- Micro Four Thirds
- Lマウント
など。
もちろん、
AFなし。
電子接点なし。
EXIF通信なし。
です。
完全MFレンズとして使います。
フルサイズミラーレスなら24mmそのまま
フルサイズセンサーなら本来の画角。
24mm広角。
をそのまま楽しめます。
EOS RシリーズへEF-RFアダプター経由ではありません。
必要なのは、
FD→RF
の専用機械式アダプターです。
FDとEFは別マウントなので注意しましょう。
APS-Cなら約36mm相当
APS-C機では約1.5倍換算。
24mm×1.5。
約36mm相当。
Canon APS-C相当の1.6倍なら約38mm相当。
つまり広角というより、
準標準スナップレンズ
へ変身します。
これはこれで使いやすい画角です。
Micro Four Thirdsなら約48mm相当
約2倍換算。
24mmは約48mm相当。
ほぼ標準レンズになります。
F2.8。
MF。
48mm相当。
街歩き用として意外に面白い組み合わせです。
一眼レフへアダプター装着は注意
ミラーレスとは事情が違います。
FDはフランジバック42mm。
他社一眼レフへ単純なアダプターで装着すると無限遠が出ないケースがあります。
無限遠を出すため補正レンズ入りアダプターを使う製品もありますが、それでは元レンズだけの光学性能ではなくなります。
FDオールドレンズ遊びなら、
基本的にはミラーレスが圧倒的に楽。
です。
中古購入時に確認したいポイント
初代FD24mm F2.8はすでに半世紀以上前のレンズです。
完全機械式だから安心。
ではありません。
光学。
ヘリコイド。
絞り。
マウント。
すべて確認します。
まず初代か確認
最優先です。
見るのは、
- FD24mm F2.8
- S.S.C.表記の有無
- New FDではないか
- 銀色ブリーチロックリング
- フィルター径
です。
初代なら公式仕様上410g。
かなりずっしりしています。
S.S.C.型との混同
S.S.C.型は外観が近いので注意。
前玉周囲の銘板を読みます。
S.S.C.
と書かれているか。
ここを見るのが早いでしょう。
New FDとの混同
New FDは見分けやすい。
大きな銀色ブリーチロックリングがありません。
レンズ本体を回して装着する方式へ操作性が改良されています。
さらに、
52mmフィルター。
240g。
かなり小型軽量。
です。
ブリーチロックリング
初代FD中古で重要です。
リングを確認します。
- スムーズに回る
- 大きなへこみがない
- 強いガリ傷がない
- ボディへ正常に固定できる
ことを見ます。
無理にリングを回さない
レンズ単体では安全機構が働き、リングの動作が制限される場合があります。
力任せに工具で回さないでください。
まずFDマウントの仕組みを理解します。
マウント面
確認するのは、
- 強い摩耗
- 変形
- ネジ緩み
- 錆
- レバー曲がり
- ピン破損
です。
FDは機械的な信号レバーが多いため、後端の状態は重要です。
AE連動ピン
折れ。
曲がり。
固着。
がないか確認します。
Canon A-1やAE-1などでAEを利用する場合には特に重要です。
自動絞りレバー
後端の絞り連動レバーも確認。
変形していると、
絞りが閉じない。
戻らない。
AEが不安定。
といった症状につながります。
「単体で羽根が動かない」は即故障ではない
旧FDで非常に重要。
ボディから外した状態では、マウント安全機構の関係で通常の絞り動作にならない場合があります。
できれば、
正常なFDボディへ装着してテスト。
これが一番確実です。
絞り羽根
ボディへ装着。
F2.8。
F4。
F5.6。
F8。
F11。
F16。
と動作確認します。
見るのは、
- 油
- 粘り
- 羽根外れ
- 開放不良
- 小絞り不良
です。
自動絞り復帰
例えばF16へ設定。
通常ファインダー観察時は開放F2.8。
シャッターを切る。
瞬間的にF16。
露光後すぐF2.8。
正常なら、
パッ、パッ。
と高速動作します。
じわ~っと戻るなら要注意。
絞り羽根の油
FDレンズ中古で重要です。
羽根がテカテカ。
動きが遅い。
毎回開口が違う。
場合は整備対象。
自動絞りでは羽根が一瞬で設定値まで移動する必要があります。
前玉
LEDライトで確認します。
- 傷
- 拭き傷
- コーティング異常
- カビ跡
を見ます。
広角レンズは前玉へ強い光が入りやすいため、強い清掃傷やコーティング劣化は逆光性能に影響する場合があります。
後玉
非常に重要です。
傷。
カビ。
曇り。
指紋。
を確認します。
後玉側のダメージは実写への影響が大きくなる場合があります。
カビ
糸状。
蜘蛛の巣状。
枝状。
ならカビを疑います。
少量のホコリと混同しないよう、角度を変えて確認しましょう。
内部曇り
カビ以上に避けたい場合があります。
白い霞。
煙。
油膜。
が見えれば注意。
曇った広角レンズでは逆光時のコントラストが大きく低下します。
接合部
虹色。
白い輪。
周辺からの剥離状模様。
などがあればレンズ接合面の異常も疑います。
単なるチリより修理難易度が高くなります。
フォーカスリング
最短0.3mから∞まで回します。
理想は、
滑らか。
均一。
ガタが少ない。
途中で重さが変わらない。
状態です。
ヘリコイド固着
50年以上前のグリース。
当然劣化します。
リングが、
猛烈に重い。
途中だけ固い。
ギギッとする。
なら整備を検討。
無理に回してはいけません。
逆に軽すぎる場合
スカスカ。
少し触れるだけでピントが変わる。
ガタガタする。
ならグリース抜けや摩耗を疑います。
最短0.3m
30cmまで正常に繰り出せることを確認します。
そこから∞まで全域を動かします。
無限遠
遠くの建物。
山。
電柱。
などを確認。
フィルムボディならファインダー。
ミラーレスなら拡大表示。
∞付近で正常にピントが出ることを見ます。
アダプター使用時はアダプターも疑う
ミラーレスで∞が出ない。
だからレンズ故障。
とは限りません。
安価なFDアダプターでは厚み精度の問題が起きることがあります。
別アダプターでも確認しましょう。
片ボケ
24mmではかなり重要です。
遠くの建物。
レンガ壁。
平面的な風景。
などを正面から撮ります。
F2.8。
F5.6。
で、
左。
中央。
右。
を比較します。
片側だけ極端に甘い
落下。
光学偏芯。
分解整備ミス。
マウント変形。
アダプター傾き。
などを疑います。
古い広角レンズでは絶対に確認したいところです。
F2.8で確認
中古テストでF8だけ撮って、
「よく写る!」
では足りません🤣
F2.8。
これが重要。
中央。
周辺。
コントラスト。
色収差。
像の流れ。
を見ます。
F5.6~F8でも確認
広角レンズは風景用途が多い。
したがって実用絞りでもチェックします。
画面全体が均一に引き締まるか確認しましょう。
逆光
太陽。
窓。
街灯。
など強い光源を利用します。
見るのは、
- ゴースト
- フレア
- コントラスト低下
- 内部曇りの影響
です。
1971年のレンズなので現代レンズほど逆光へ強いことを期待する必要はありません。
むしろ古いFDの描写として楽しめます。
歪曲
建物。
ドア。
タイル。
など直線を撮ります。
24mm広角なので歪曲特性も確認できます。
ただしカメラを上下へ傾けたことで発生するパース変形と、レンズ自体の歪曲収差を混同しないようにしましょう。
フィルター枠
55mmフィルターを軽く装着します。
途中で止まる。
斜めになる。
最後まで入らない。
なら前枠変形を疑います。
落下した広角レンズではありがちなポイントです。
フード
純正または適合フードがあるならプラスです。
24mmは画角が広いため、深すぎるフードではケラレます。
必ず24mm対応品を使用しましょう。
外装
初期FDは金属部分が多く、使用に伴う擦れは珍しくありません。
実用品なら、
小傷。
塗装擦れ。
銀リングの使用痕。
は大きな問題ではありません。
それより、
大きな打痕。
前枠変形。
マウント変形。
フォーカスリングの歪み。
を重視します。
重量も型式判別材料になる
初代410g。
S.S.C.330g。
New FD240g。
かなり違います。
銘板が見づらい中古商品でも、実測重量が分かれば世代判別の補助になります。
ただしキャップ・フィルター込み重量と混同しないようにしましょう。
Canon FD24mm F2.8が向いている人
このレンズは、
- Canon F-1を使っている
- FTbを使っている
- AE-1やA-1で広角が欲しい
- 初期FDを集めている
- 1970年代の金属レンズが好き
- 24mm広角が好き
- ミラーレスでオールドレンズを使いたい
- 重厚なフォーカス操作を楽しみたい
人に向いています。
特に、
初代F-1を当時のFDレンズで組みたい人
には非常に似合う一本です。
向いていない人
一方、
- 軽量レンズが最優先
- AFが必要
- 電子接点が欲しい
- 最新コーティングが欲しい
- 防塵防滴が必要
- 現代一眼レフへ簡単に流用したい
場合には別レンズが便利です。
同じFD24mm F2.8でも、
軽さならNew FD。
初期FDの重厚感を楽しむなら、
1971年型。
という選び方もできます。
中古ではどの世代がおすすめ?
実用品としては、
状態のよい個体。
これが最優先です。
初代の歴史性。
S.S.C.のコーティング世代。
New FDの小型軽量性。
それぞれ魅力があります。
しかし現在では、
きれいな初代。
カビたS.S.C.
なら初代。
きれいなNew FD。
曇った初代。
ならNew FD。
製造世代より個体状態を優先。
これが中古オールドレンズの基本です。
中古購入時チェックリスト
最後に重要項目をまとめます。
- 初代FDか
- S.S.C.表記の有無
- New FDとの混同
- 銀色ブリーチロックリング
- マウント変形
- 信号ピン
- 自動絞りレバー
- 絞りリング
- AE用位置
- F2.8まで完全に開く
- F16まで閉じる
- 絞り羽根の油
- 自動絞りの復帰速度
- 前玉傷
- 後玉傷
- カビ
- 曇り
- 接合面異常
- フォーカスリング
- 最短0.3m
- 無限遠
- 55mmフィルター枠
- 前枠打痕
- F2.8実写
- F5.6~8実写
- 左右片ボケ
- 逆光
- 歪曲
- アダプター使用時の∞
- フィルム実写
特に優先するなら、
光学系。
絞り。
フォーカス。
片ボケ。
ブリーチロック。
この5つです。
まとめ
CANON LENS FD 24mm F2.8は、1971年3月に登場した初期FDシリーズの広角単焦点レンズです。
同じ月に発売されたCanon F-1やFTbとともに、新しいFDシステムの時代を切り開きました。
基本仕様は、
24mm F2.8。
8群9枚。
6枚絞り。
F16。
最短0.3m。
最大倍率0.114倍。
55mmフィルター。
66×52.5mm。
そして、
410g。
発売時価格は30,000円です。
後に1973年には、
FD24mm F2.8 S.S.C.
1979年には、
New FD24mm F2.8。
が登場します。
だから中古で、
「FD 24mm F2.8」
と書かれているだけでは不十分。
S.S.C.はあるか。
銀色ブリーチリングか。
フィルターは55mmか52mmか。
重量はどのくらいか。
ここまで見れば世代がかなり絞れます。
今回の初代型最大の魅力は、
初期FDならではの重厚感。
です。
24mm F2.8なのに410g。
銀色ブリーチロックリング。
金属鏡筒。
手動フォーカス。
機械式絞り連動。
Canon F-1へ取り付ける。
24mmで街を切り取る。
30cmまで寄る。
F2.8で撮る。
あるいはF8まで絞って風景を撮る。
電子接点は一切ありません。
それでもレンズとカメラの間では、複数のレバーとピンが機械的に動き、開放測光と自動絞りを実現します。
CANON LENS FD 24mm F2.8は、Canon F-1とともに1971年の新しいFD時代をスタートさせた、重厚な初期型広角レンズです。









