CONTAX U4R


Contax U4Rは、コンタックスが1999年に開発した高性能デジタルカメラです。本機は、小型で携帯性に優れ、超高画質を実現するための最新のテクノロジーを備えています。

CONTAX U4Rは、京セラが2004年に発売したCONTAXブランドのコンパクトデジタルカメラです。

有効400万画素CCD、Carl Zeiss Vario-Tessar T* 5.8-17.4mm F2.8-4.7、光学3倍ズームを搭載。

さらに最大の特徴として、レンズを収めた部分を回転させる独特の「イージーフレーミングボディ」を採用しています。

普通に正面へ向けて撮る。

カメラを低い位置へ構え、液晶だけ自分へ向けて撮る。

頭上へ持ち上げる。

自分自身へレンズを向ける。

現在なら可動式液晶モニターで実現する撮影スタイルを、CONTAX U4Rは、

「レンズ側を回してしまう」

という方法で実現しました。

しかも厚さはわずか19mm。

前面には牛本革。

外装にはマグネシウム素材。

レンズにはCarl Zeiss T*。

CONTAX U4Rは、2000年代前半の薄型デジタルカメラ競争とCONTAXらしい高級感を組み合わせた、非常に個性的な一台です。

目次

CONTAX U4Rとは

京セラは2004年10月19日、CONTAX i4RとU4Rの2機種を発表しました。

U4Rの公式発売日は2004年11月13日。

カラーは、

  • ブラック
  • キャメル
  • インディゴ

の3色です。

メーカー希望小売価格はオープン価格でした。

京セラはU4Rを、フロント部全体を本革で覆った「ハイグレードモデル」として位置づけています。またi4RとU4Rはいずれも2004年度グッドデザイン賞を受賞しました。

主な仕様は次のとおりです。

  • 撮像素子:1/2.7型CCD
  • 総画素数:約423万画素
  • 有効画素数:約400万画素
  • 最大記録画素数:2272×1704
  • レンズ:Carl Zeiss Vario-Tessar T*
  • 実焦点距離:5.8-17.4mm
  • 35mm判換算:約38-115mm
  • 開放F値:F2.8-4.7
  • レンズ構成:6群6枚
  • 光学ズーム:約3倍
  • デジタルズーム:最大6倍
  • AF:9点マルチAF/スポットAF
  • 通常撮影距離:約60cm~∞
  • マクロ:約20~60cm
  • 露出:プログラムAE
  • シャッター速度:1秒~1/2000秒
  • 感度:AUTO/ISO50/100/200/400
  • 液晶:2.0型・約13万画素
  • 記録媒体:SDメモリーカード/MMC
  • 静止画:JPEG
  • 動画:最大640×480・30fps・音声付きAVI
  • 最高連写:約3.3コマ/秒
  • AF追従連写:約2コマ/秒
  • 起動時間:0.9秒未満
  • シャッタータイムラグ:約0.07秒
  • 電源:BP-1100Sリチウムイオンバッテリー
  • 公称撮影可能枚数:約150枚
  • サイズ:約102×63.5×19mm
  • 重量:約140g

2004年の薄型デジタルカメラとして、かなり特徴的なスペックです。

最大の特徴は「回転するレンズ」

CONTAX U4Rを見て最初に目を引くのが、

スイベル式ボディ。

です。

一般的なデジタルカメラでは、レンズと液晶モニターの向きは固定されています。

U4Rではレンズユニット側とモニター側の角度を変えられます。

京セラはこれを、

「イージーフレーミングボディ」

と呼んでいました。

ローアングル撮影が簡単

たとえば地面近くから撮りたい。

普通の固定液晶コンデジなら、

しゃがむ。

↓

さらに頭を下げる。

↓

液晶を見る。

です。

U4Rならカメラ自体を低く持ちながら、レンズ側だけ被写体へ向け、液晶を自分から見やすい角度にできます。

つまり、

地面に這いつくばらなくてもローアングル。

当時としては非常に便利な機構でした。

実写レビューでも、ローアングルやハイアングル、自分撮りなどで回転機構の自由度が評価されています。

ハイアングルにも強い

人混み。

イベント。

子どもの運動会。

などで頭上から撮りたい場合にも便利です。

カメラを上へ持ち上げる。

↓

レンズは被写体へ。

↓

液晶は自分へ。

現在ならチルト液晶やバリアングル液晶で普通にできます。

U4Rは、

カメラそのものを分割して回転させる。

2000年代デジカメらしい力技です。

自分撮りもできる

レンズを自分側へ向ければ、背面液晶を確認しながらセルフポートレートも撮れます。

現在のスマートフォンでは当たり前。

しかし2004年です。

まだスマートフォンのフロントカメラ文化など存在しません。

U4Rの回転機構は、

ローアングル。

ハイアングル。

マクロ。

自分撮り。

という複数の問題を、一つの物理構造で解決していました。

ボディ厚はわずか19mm

U4Rの厚さは、

19mm。

幅102mm、高さ63.5mmです。

光学3倍ズームを搭載していることを考えると、かなり薄い。

しかも収納時にはフラットに近い長方形デザインになります。

現在のスマートフォンに近い感覚で、ポケットや小さなバッグへ収納できます。

重量は約140g

バッテリーと記録媒体を除いた重量は、

約140g。

金属感。

本革。

Carl Zeiss。

CONTAX。

という名前だけを見ると重厚な高級機を想像します。

ところが実物は140g。

高級感はある。でも軽い。

ここがU4Rの面白いところです。

前面は本物の牛革

U4Rではフロントパネルを、

牛本革

で覆っています。

単なる革模様の樹脂ではありません。

京セラは、高級感だけでなくグリップ性を高める目的も含めて本革を使用したと説明しています。

カラーも、

ブラック。

インディゴ。

キャメル。

と革素材を意識した落ち着いた3色。

完全に、

「スペックだけではなく、持ってうれしいカメラ」

を狙っています。

マグネシウム製カバー

外装カバーにはマグネシウム素材も使用されています。

薄型ボディを単純なプラスチック筐体へするのではなく、素材感にもこだわっています。

これもCONTAXブランドで販売するための差別化だったのでしょう。

レンズはCarl Zeiss Vario-Tessar T*

搭載レンズは、

Carl Zeiss Vario-Tessar T 5.8-17.4mm F2.8-4.7。*

35mm判換算では、

約38~115mm。

約3倍の光学ズームです。

広角端38mm。

標準域。

中望遠115mm。

を一本でカバーします。

現在のコンデジなら24mmや28mm始まりが一般的ですが、2004年の小型3倍ズームとしては標準的なレンジです。

38mmは今見ると少し狭い

現在のスマートフォンやコンデジでは、広角側24~28mm相当が一般的です。

U4Rは38mm。

そのため、

室内。

狭い路地。

大きな建物。

集合写真。

では、

「もう少し引きたい!」

となる場合があります。

一方、人物や日常スナップでは自然な画角。

極端な広角特有の歪みを避けながら撮影できます。

115mmなら人物撮影にも使いやすい

望遠端は約115mm相当。

人物を少し離れた場所から撮る。

背景を整理する。

遠くの被写体を切り取る。

といった撮影に使えます。

3倍ズームとはいえ、

38mm。

↓

115mm。

なら日常用途では十分実用的です。

開放F値はF2.8-4.7

広角端ではF2.8。

望遠端ではF4.7。

です。

2004年の薄型コンパクトズームとしてはまずまず明るい仕様。

ただし手ブレ補正機構を持つ現代カメラとは違い、暗所撮影ではシャッター速度に注意する必要があります。

光学構成は6群6枚

Vario-Tessar T*は6群6枚構成。

資料によれば、

  • 非球面レンズ3枚
  • 高屈折率レンズ2枚

を使用しています。

超高級大型ズームのように大量のレンズを使うのではなく、薄型鏡筒へ収めるためかなりコンパクトに構成されています。

T*コーティング

CONTAXとCarl Zeissの象徴ともいえる、

T。*

U4Rにも採用されています。

京セラはT*多層膜コーティングによってフレアやゴーストを低減し、クリアな画像を目指したと説明しています。

デジタルコンパクトでも、

CONTAXならZeiss T*。

このブランド性をしっかり残しています。

28mm径フィルターも使える

付属のフィルターアダプターを使うことで、

28mm径フィルター

を装着できます。

小型デジカメなのに、

フィルター。

です。

ND。

クローズアップ。

特殊効果。

などへ発展できます。

標準セットにもU4R用フィルターアダプターが含まれていました。

1/2.7型CCD・400万画素

撮像素子は、

1/2.7型CCD。

総画素数423万画素。

有効400万画素です。

最大静止画サイズは、

2272×1704ピクセル。

現在のスマートフォンでは数千万画素が当たり前。

400万画素は数字だけ見れば非常に少ない。

しかし2004年当時のコンパクトデジタルカメラとしては普通に実用クラスです。

CCDだから必ず「フィルム風」ではない

現在のオールドデジカメ市場では、

CCD=エモい。

CCD=フィルムっぽい。

と語られることがあります。

しかし発色はCCDだけで決まりません。

Carl Zeissレンズ。

RTUNE画像処理。

ホワイトバランス。

JPEG処理。

露出。

撮影条件。

など、カメラ全体で決まります。

U4Rも、

「CCDだから特別」

だけではなく、

Zeiss Vario-Tessar T+1/2.7型CCD+京セラRTUNE*

という組み合わせで見るほうが適切です。

RTUNE画像処理システム

U4Rには京セラ独自の、

RTUNE

画像処理システムが搭載されています。

これが単なる画質処理だけではなく、U4Rの高速動作にも深く関係しています。

400万画素で最高3.3コマ/秒

U4Rは最高、

約3.3コマ/秒。

しかも高速対応SDカードを使用すれば、

メモリーカード容量いっぱいまで連写

する「フルメモリ連写」に対応していました。

2004年の400万画素コンデジです。

普通なら、

連写数枚。

↓

書き込み。

↓

待つ。

となりそうなところ。

U4Rは、

SDカードがいっぱいになるまで行く。

なかなか攻めています。

連写中も液晶表示

さらに高速連写中でも液晶モニターへ撮影シーンをリアルタイム表示。

被写体を追いながら連写できます。

小さなファッションカメラのように見えて、

中身はかなり撮影機寄りです。

AF追従連写も搭載

通常高速連写だけではありません。

動く被写体へピントを追従しながら撮影する、

AF連写

にも対応。

U4Rでは最高約2コマ/秒です。

子ども。

ペット。

スポーツ。

など動く被写体を想定していました。

9点マルチAF

通常AFには、

9点マルチAF

を搭載。

さらに撮影者が中央付近の狙った場所へ合わせやすいスポットAFへ切り替えることもできます。

現在なら何百点というAFポイントがあります。

2004年。

9点です。

でも当時の小型コンデジとしては十分に実用的です。

起動時間0.9秒未満

U4Rのもうひとつの売りが、

高速起動。

公式値は、

0.9秒未満。

ポケットから出す。

レンズ部を回す。

電源。

撮影。

スナップカメラでは起動時間が重要です。

3秒、4秒待っていたら決定的瞬間が逃げます。

シャッタータイムラグ約0.07秒

フォーカスロック後のシャッタータイムラグは、

約0.07秒。

現在の高速カメラと比較する数字ではありませんが、2004年のコンパクトデジカメとして、

「押したのに一瞬遅れて撮れる」

というストレスを減らそうとしていました。

シャッター速度1秒~1/2000秒

シャッターはCCD電子シャッターと電子式シャッター機構の併用。

速度は、

1秒~1/2000秒。

完全マニュアル露出機ではなく、基本的にはプログラムAEによってカメラ側が設定します。

測光は3種類

測光方式は、

  • 画面多分割評価測光
  • 中央部重点測光
  • スポット測光

から選択できます。

小型オートコンデジながら、撮影者が測光傾向を選択できる。

これもCONTAXブランドらしいところです。

露出補正±2EV

露出補正は、

±2EV、1/3段ステップ。

逆光。

雪景色。

黒い被写体。

など、カメラ任せでは思った明るさにならない場面で調整できます。

ISO50~400

感度は、

AUTO。

ISO50。

100。

200。

400。

です。

現在ならISO12800、25600も普通。

U4Rは最高400。

2004年の1/2.7型CCDです。

暗所では無理をしないほうがよいカメラです。

低感度で明るい場所を撮るほうが、この世代らしい画質を楽しみやすいでしょう。

2型液晶を搭載

背面液晶は、

2.0型・約13万画素。

現在見ると猛烈に小さく、粗い。

しかし前モデルCONTAX SL300R T*は1.5型液晶でした。

京セラはU4Rで液晶を大型化したことを主要な改良点として挙げています。

光学ファインダーはない

U4Rには光学ファインダーがありません。

構図確認は基本的に背面液晶。

その代わり回転式ボディによって、通常の光学ファインダーでは難しい角度から撮影できます。

動画はVGA・30fps

動画も撮影可能。

最大、

640×480ピクセル・30fps。

音声付きAVIです。

現在なら4Kどころか8Kまであります。

U4RはVGA。

完全に時代を感じます。

しかし2004年当時、640×480・30fpsでメモリーカード容量いっぱいまで録画できることは十分実用的な機能でした。

8種類のシーンモード

シーンモードは、

  • スポーツ
  • ポートレート
  • 夜景ポートレート
  • 夕焼け
  • トワイライト
  • 夜景
  • 白黒
  • セピア

の8種類です。

現在ならスマートフォン側がAIで勝手に判別します。

2004年は、

人間が「夕焼け」を選ぶ。

時代です。

白黒・セピアもカメラ内処理

白黒。

セピア。

を撮影時から選択できます。

現在の「オールドデジカメで撮って出しを楽しむ」という用途なら、あえてこのような当時の画像処理を使ってみるのも面白いでしょう。

SDカードとMMCへ対応

記録媒体は、

SDメモリーカード/MMC。

ここは現代中古で重要です。

U4Rは2004年のカメラ。

SDHCやSDXCが一般化する前の世代です。

現在の128GB SDXCカードなどを入れても、正常に認識するとは限りません。

実際、現在のユーザーからも大容量SDXCカードでエラーとなった例が報告されています。

中古で使うなら、

小容量の旧規格SDカード

を用意しておくほうが安全です。

「最新128GB」を入れない

古いデジカメでは、

大容量=上位互換

ではありません。

規格そのものが違うからです。

U4Rの動作確認には、当時に近い小容量SDカードを用意したいところです。

USB 2.0 High-Speed

PC接続では、

USB 2.0 High-Speed

へ対応していました。

400万画素JPEGとはいえ、フルメモリ連写やVGA動画で大量のデータが発生します。

その転送時間を短縮するための機能です。

USBクレイドルが重要

U4Rには、

USBクレイドル

が標準付属していました。

カメラを載せれば、

バッテリー充電。

PC転送。

テレビ接続。

などに利用できます。

現在中古では、このクレイドルの有無が意外と重要です。

カメラ単体だけ買っても、

どうやって充電する?

という問題が発生する可能性があります。

D3端子対応という謎の本気

さらにクレイドルには、

D3出力端子。

まで用意されていました。

京セラは当時、デジタルカメラとして世界初のD3端子対応と説明しています。高画質テレビへ接続し、撮影画像を表示するための機能でした。

2020年代では、

「D3端子……?」

となります。

2004年です。

ハイビジョンテレビに写真を出したかった。

時代を感じます。

バッテリーはBP-1100S

U4R用バッテリーは、

BP-1100S。

3.7V・1100mAhのリチウムイオンバッテリーです。

公式CIPA値は約150枚。

現在中古では、このバッテリーが最大級の問題になります。

京セラ純正バッテリー販売はすでに終了

京セラは2005年にカメラ事業を終了。

2015年にはCONTAX製品の補修サービスも終了し、純正バッテリーや充電器の販売も終了しています。

つまり現在U4Rを買う場合、

カメラが生きていても電源確保で詰む

可能性があります。

中古ではバッテリーが最重要

販売写真で、

本体。

ケース。

ストラップ。

だけ。

「電源未確認」

なら要注意。

U4Rでは、

  • BP-1100Sが付属するか
  • バッテリーが膨張していないか
  • 実際に充電できるか
  • クレイドルがあるか
  • ACアダプターがあるか

を確認したいところです。

現在のユーザーからも、U4R用バッテリー入手に苦労する声があります。

「電池が付いている=使える」ではない

2004年製。

20年以上経過しています。

当時の純正リチウムイオンバッテリーが付属していても、

充電不能。

数分で切れる。

膨張。

という可能性があります。

したがって中古では、

バッテリー付属

より、

充電・撮影確認済み

のほうが重要です。

レンズ回転機構も必ず確認

U4R特有の中古チェックポイントです。

レンズユニットを回し、

  • 引っ掛かりがないか
  • ガタつかないか
  • 回転位置によって電源が落ちないか
  • 液晶表示に異常が出ないか
  • レンズが正常に動作するか

を確認します。

一般的な固定ボディデジカメには存在しない可動部です。

可動部がある。

↓

ケーブルや接点も動く。

↓

20年経過。

ここは要チェックです。

回転させても撮影できるか

正常なら、

通常位置。

ローアングル。

自分撮り方向。

など異なる角度でも撮影できます。

特定角度で画面が消える。

エラーが出る。

AFしなくなる。

なら内部接続に問題がある可能性があります。

U4Rでは、

「回る」だけではなく「回した状態で正常動作」

まで確認したいところです。

CCDの異常

古いデジカメでは撮像素子の状態も重要です。

白い壁。

青空。

均一な面。

を撮影し、

  • 不自然な縦線
  • 色ムラ
  • 固定位置の大きな黒点
  • 紫色の異常
  • 全体的な色崩れ

がないか確認しましょう。

CCDが故障した場合、現在メーカー修理は期待できません。

Zeissレンズの状態

Vario-Tessar T*も固定レンズです。

カビ。

クモリ。

大量のホコリ。

前玉の傷。

内部結露跡。

などを確認します。

交換レンズではないので、

レンズ不良=カメラ丸ごとの問題。

です。

AF確認

近距離。

遠景。

望遠端。

広角端。

マクロ。

を一通り試します。

AFが迷うだけなら撮影条件の問題もありますが、

どこへ向けても合焦しない。

異音。

レンズエラー。

なら注意。

9点AFとスポットAFを切り替えて確認できれば理想です。

ズームも確認

38mm相当。

↓

115mm相当。

までスムーズに移動するか。

途中で止まる。

異音がする。

画面が急に暗くなる。

という個体は避けたいところです。

U4Rの3倍ズーム機構は薄型ボディへ収められた精密な部分です。

液晶の状態

2型・13万画素。

現在なら正常でも粗いです。

したがって、

「画面が荒い!」

だけなら故障ではありません。

確認したいのは、

  • 縦線
  • 液漏れ
  • 大きな黒い領域
  • 極端な黄変
  • バックライト不良

などです。

本革の劣化

U4Rらしいチェックポイント。

フロントは本革です。

そのため、

乾燥。

剥がれ。

浮き。

変色。

擦れ。

などが出ている個体があります。

これは撮影性能には関係ありません。

しかしU4Rは、

デザインそのものが商品価値の大きな部分

なので、コレクション目的では重要です。

ブラック・キャメル・インディゴ

純正カラーは3種類。

ブラック。

キャメル。

インディゴ。

現在中古では色によって流通数や価格差が出る可能性があります。

本革の経年変化もカラーによって見え方が異なります。

前モデルはCONTAX SL300R T*

U4Rの直接的な前世代として重要なのが、

CONTAX SL300R T.*

です。

SL300R T*は2003年末に登場。

U4Rと同じ38~115mm相当F2.8-4.7のCarl Zeiss Vario-Tessar T*を搭載し、同じくスイベル式薄型ボディを採用していました。

ただし撮像素子は、

有効317万画素。

液晶は、

1.5型。

バッテリー撮影枚数も約100枚でした。

U4RはSL300R T*の発展型

京セラ自身もU4Rについて、

SL300R T*ユーザーから要望の多かった、

  • 高画素化
  • 液晶大型化
  • 撮影枚数増加

を実現したモデルと説明しています。

整理すると、

SL300R T*
→ 約317万画素
→ 1.5型液晶
→ 約100枚

U4R
→ 400万画素
→ 2.0型液晶
→ 約150枚

です。

基本コンセプトを維持しながら実用性を底上げしています。

レンズはほぼ同じスペック

面白いのはレンズ。

SL300R T*も、

Vario-Tessar T* 5.8-17.4mm F2.8-4.7。

38~115mm相当。

です。

つまりU4Rではレンズの数字を大きく変えるのではなく、

センサー。

液晶。

バッテリー。

AF。

連写。

外装。

などを改善しています。

i4Rとは全然違う

同時発表の、

CONTAX i4R

とも混同しないようにしましょう。

i4Rはもっと小さなデザイン重視機。

レンズは、

Carl Zeiss Tessar T 6.5mm F2.8。*

35mm判換算約39mm相当の単焦点です。

ズームはありません。

一方U4Rは、

Vario-Tessar T 38~115mm相当・3倍ズーム。*

です。

i4R=アクセサリー、U4R=ハイグレード実用機

京セラの企画意図も違います。

i4R
→ アトマイザーをイメージした超小型デザイン

U4R
→ 本革・大型液晶・3倍ズームを持つハイグレードモデル

という棲み分けでした。

同じ400万画素CONTAXでも、かなり違います。

U4RはCONTAX末期のカメラ

そしてこのカメラを歴史的に面白くしている最大の理由です。

U4R発売。

2004年11月。

京セラは翌2005年にカメラ事業を終了しました。現在の京セラ公式ページにも、2005年のカメラ事業終了と、2015年4月30日をもってCONTAX製品の補修サービスを終了したことが記録されています。

つまりU4Rは、

CONTAXブランドがカメラ市場から姿を消す直前に生まれたデジタルカメラ

です。

京セラはデジタル市場の激しい価格競争に直面していた

京セラの当時のIR資料では、銀塩からデジタルへの市場移行が急速に進むなか、デジタルカメラ市場の拡大と同時に競合メーカーとの価格競争が激化し、光学機器事業が厳しい状況になっていたことが説明されています。

つまりU4Rが、

本革。

Carl Zeiss。

回転ボディ。

RTUNE。

高速連写。

という非常に個性的な仕様を持っていた一方で、市場そのものは急激な競争の真っただ中でした。

現在では「オールドコンデジ」として再び面白い

2020年代になり、2000年代コンデジが再評価されています。

U4Rはその中でも特に個性があります。

単に、

CCD。

400万画素。

というだけではありません。

  • Carl Zeiss Vario-Tessar T*
  • 回転ボディ
  • 本革外装
  • 厚さ19mm
  • 140g
  • RTUNE高速連写
  • CONTAX末期

という要素が全部重なっています。

代わりになるカメラがほとんどない。

これが強いところです。

現代スマートフォンと画質勝負するカメラではない

現在のスマートフォンなら、

広角。

超広角。

望遠。

HDR。

ナイトモード。

AI補正。

4K動画。

全部あります。

U4Rは、

400万画素。

ISO400まで。

VGA動画。

です。

純粋な性能では勝負になりません。

しかしスマートフォンには、

レンズ部をグルッと回すCONTAX

はありません。

撮影姿勢そのものが変わる

U4R最大の現代的魅力は、

撮り方が変わること。

です。

腰の位置から撮る。

地面近くから撮る。

頭上から撮る。

自分へ向ける。

カメラを顔の前へ持ってくる必要がありません。

現在のチルト液晶機でも似た撮影はできますが、

本体とレンズそのものが別方向を向く感覚

はU4R独特です。

中古で確認したいポイント

現在CONTAX U4Rを購入するなら、次の点を重点的に確認したいところです。

  • 電源
  • BP-1100Sバッテリー
  • USBクレイドル
  • ACアダプター
  • レンズ回転機構
  • 回転角度による接触不良
  • CCD
  • Carl Zeissレンズ
  • 光学ズーム
  • AF
  • マクロ
  • 2型液晶
  • 内蔵フラッシュ
  • SDカード認識
  • 各操作ボタン
  • 本革外装
  • USBクレイドル端子

特に、

バッテリーと回転機構。

ここがU4R特有の重要ポイントです。

「動作未確認」はかなり怖い

フィルムカメラなら、

シャッター。

巻き上げ。

レンズ。

などを目視である程度判断できます。

U4Rは電子カメラ。

電源が入らなければ、

CCD。

レンズ。

AF。

液晶。

カード。

全部確認不能。

さらにメーカーサポートも終了しています。

そのため、

動作確認済み個体の価値が高いカメラ

です。


まとめ

CONTAX U4Rは、京セラが2004年11月13日に発売した400万画素コンパクトデジタルカメラです。

1/2.7型CCD。

有効400万画素。

Carl Zeiss Vario-Tessar T* 5.8-17.4mm F2.8-4.7。

35mm判換算38~115mm相当。

光学3倍ズーム。

2型液晶。

そして、

回転式イージーフレーミングボディ。

これが最大の特徴です。

ボディは厚さ19mm。

重量約140g。

それでいて前面を牛本革で覆い、マグネシウム製カバーを使用。

ファッション性とCONTAXらしい高級感を強く意識しています。

しかし見た目だけのカメラではありません。

RTUNEによって、

最高3.3コマ/秒のフルメモリ連写。

最高2コマ/秒のAF追従連写。

9点マルチAF。

起動0.9秒未満。

シャッタータイムラグ約0.07秒。

まで実現していました。

前モデルCONTAX SL300R T*から、

317万画素
↓
400万画素

1.5型液晶
↓
2型液晶

約100枚
↓
約150枚

へ実用性を向上。

一方、レンズには同じ38~115mm相当のVario-Tessar T*を継承しています。

そして発売翌年の2005年。

京セラはカメラ事業を終了しました。

そのためU4Rは、

CONTAXがデジタル時代へ適応しようと最後まで試行錯誤していた時期を象徴する一台

でもあります。

現在のスペック基準では、

400万画素。

ISO400まで。

VGA動画。

13万画素液晶。

完全に古い。

しかし、

Carl Zeiss T*。

本革。

回転式ボディ。

厚さ19mm。

高速連写。

そしてCONTAX。

この組み合わせは、現在でも代わりがありません。

「高性能だから欲しい」のではなく、「こんなカメラ、もう二度と出ないから欲しい」。

CONTAX U4Rは、そんな2000年代デジタルカメラならではの魅力を強烈に残した、京セラCONTAX最終期の異色コンパクトです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次