Canon EOS Kiss X7iは、キヤノンが2013年4月に発売したAPS-Cサイズのデジタル一眼レフカメラです。
海外では北米向けに「EOS Rebel T5i」、欧州・アジア・オセアニア向けには「EOS 700D」の名称で販売されました。
約1800万画素CMOSセンサーと画像処理エンジン「DIGIC 5」を搭載し、最高約5コマ/秒の連続撮影、9点全クロスAF、バリアングル式タッチパネル液晶などを備えています。
EOS Kissシリーズらしい扱いやすさを維持しながら、ファインダー撮影だけでなくライブビューや動画撮影にも力を入れたモデルです。
約1800万画素APS-C CMOSセンサーを搭載
撮像素子には約22.3×14.9mmのAPS-CサイズCMOSセンサーを採用しています。
有効画素数は約1800万画素。
最大記録サイズは5184×3456ピクセルで、JPEGだけでなく14bit RAW、RAW+JPEG同時記録にも対応しています。
使用できるレンズはキヤノンEFレンズおよびEF-Sレンズです。
APS-Cセンサーのため、実際の撮影画角はレンズに表示された焦点距離の約1.6倍相当となります。
たとえば50mmレンズなら約80mm相当、200mmレンズなら約320mm相当の画角となるため、人物撮影から望遠撮影まで幅広く対応できます。
画像処理エンジンDIGIC 5を採用
画像処理エンジンには「DIGIC 5」を搭載しています。
EOS Kiss X7iでは約1800万画素のセンサーとDIGIC 5を組み合わせ、画質と処理速度の両立を図っています。
静止画の常用ISO感度はISO100~12800。
さらに感度拡張によってISO25600相当まで設定できます。
Kiss Digital Xでは最高ISO1600だったことを考えると、この世代では高感度撮影への対応力が大きく向上しています。
9点すべてがクロス測距に対応
EOS Kiss X7iのファインダーAFは9点測距です。
特徴的なのは、9点すべてがクロス測距に対応していることです。
さらに中央測距点はF2.8対応の高精度クロス測距に対応しています。
AFモードは、
- ワンショットAF
- AIサーボAF
- AIフォーカスAF
に対応しています。
人物や風景などの静止した被写体はもちろん、AIサーボAFを利用すれば動く被写体を追いながら撮影することもできます。
エントリークラスのKissシリーズながら、AF性能は比較的しっかりした構成です。
最高約5コマ/秒の連続撮影
高速連続撮影は最高約5コマ/秒です。
JPEGラージ/ファインでは通常条件で約22枚、UHS-I対応カード使用時には約30枚の連続撮影が目安とされています。
RAWでは約6枚、RAW+JPEGでは約3枚です。
EOS 7Dのようなスポーツ撮影向け高速連写機には及びませんが、子ども、ペット、鉄道、乗り物、運動会など日常的な動体撮影には十分利用しやすい性能です。
3.0型バリアングル式タッチパネル液晶
EOS Kiss X7iの大きな特徴が、背面液晶です。
3.0型、約104万ドットのTFTカラー液晶を搭載し、画面の角度を自由に変更できるバリアングル方式を採用しています。
さらに静電容量式タッチパネルにも対応。
ライブビュー撮影時には画面上の被写体へ触れてピントを合わせたり、そのままタッチシャッターを切ったりできます。
ローアングル、ハイアングル、縦位置撮影などでも画面を見やすい方向へ動かせるため、固定式液晶の一眼レフと比べて構図の自由度が高くなっています。
ライブビューではハイブリッドCMOS AFを採用
EOS Kiss X7iはファインダーAFだけでなく、液晶画面を見ながら撮影するライブビューにも対応しています。
ライブビュー時には「ハイブリッドCMOS AF方式」を採用。
顔+追尾優先AF、ライブ多点AF、ライブ1点AFなどを利用できます。
さらにコンティニュアスAFにも対応しているため、ライブビュー中も被写体へ継続的にピントを合わせることができます。
一眼レフは一般的に光学ファインダー撮影を得意としますが、EOS Kiss X7iでは液晶を見ながら撮るスタイルもかなり使いやすくなっています。
フルHD動画撮影に対応
EOS Kiss X7iでは動画撮影も可能です。
最大1920×1080ピクセルのフルHD動画を、
- 30p
- 25p
- 24p
で記録できます。
1280×720では60p/50pにも対応しています。
動画撮影中にもハイブリッドCMOS AFを利用でき、動画サーボAFにも対応。
内蔵マイクはステレオ方式で、さらに3.5mm外部ステレオマイク端子も備えています。
4K動画には対応していませんが、2013年のエントリー一眼レフとしては静止画だけでなく動画もしっかり楽しめる構成です。
シャッター速度は最高1/4000秒
シャッター速度は、
1/4000秒~30秒
に対応しています。
バルブ撮影も可能で、ストロボ同調速度は最高1/200秒です。
内蔵ストロボも搭載しており、ガイドナンバーは約13。
暗い場所での補助光として使えるだけでなく、対応する外部ストロボをワイヤレス制御するマスター機能も備えています。
Canon EOS Kiss X7iの主なスペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メーカー | キヤノン |
| 製品名 | EOS Kiss X7i |
| 北米名称 | EOS Rebel T5i |
| 欧州等名称 | EOS 700D |
| 発売 | 2013年4月 |
| 撮像素子 | APS-C CMOS |
| センサーサイズ | 約22.3×14.9mm |
| 有効画素数 | 約1800万画素 |
| 画像処理エンジン | DIGIC 5 |
| レンズマウント | キヤノンEFマウント |
| 対応レンズ | EF・EF-S |
| ファインダーAF | 9点全クロス測距 |
| ライブビューAF | ハイブリッドCMOS AF |
| 連写 | 最高約5コマ/秒 |
| ISO感度 | ISO100~12800 |
| 拡張ISO | ISO25600相当 |
| シャッター速度 | 1/4000~30秒、バルブ |
| ファインダー | ペンタダハミラー |
| 液晶 | 3.0型・約104万ドット |
| 液晶方式 | バリアングル・タッチパネル |
| 動画 | フルHD 30p対応 |
| 記録媒体 | SD・SDHC・SDXC |
| 対応規格 | UHS-I |
| バッテリー | LP-E8 |
| サイズ | 約133.1×99.8×78.8mm |
| 重量 | 約580g(バッテリー・カード含む) |
| 本体重量 | 約525g |
主要仕様はキヤノン公式資料で確認できます。
記録媒体はSDカード
EOS Kiss X7iの記録媒体は、
SD
SDHC
SDXC
メモリーカードです。
UHS-Iにも対応しています。
前世代のEOS Kiss DigitalシリーズにはCFカードを使用する機種もありましたが、X7iでは現在でも一般的なSDカードを利用できます。
中古で使用する場合にもカードを準備しやすく、パソコンやカードリーダーへ写真を取り込む際にも扱いやすいでしょう。
バッテリーはLP-E8
バッテリーにはLP-E8を使用します。
CIPA基準での撮影可能枚数は、常温時のファインダー撮影で約440枚。
ライブビュー撮影では約180枚となっています。
中古では純正バッテリーが劣化している場合もあるため、実際の持続時間は個体によって異なります。
本体だけでなく、バッテリーと充電器が付属しているかも確認しておきましょう。
EOS Kiss X7iとEOS Kiss X7は別のカメラ
中古市場で特に注意したいのが、
EOS Kiss X7i
EOS Kiss X7
は別機種であることです。
型番が非常に似ていますが、X7は小型・軽量化を強く意識したモデルで、X7iとはボディ設計や機能が異なります。
X7iは約580gなのに対し、X7は非常に軽量なボディが特徴です。
中古商品名だけを見ていると「i」の有無を見落としやすいため、購入時には型番をしっかり確認しましょう。
前モデルEOS Kiss X6iとの関係
EOS Kiss X7iは、2012年に発売されたEOS Kiss X6iの後継モデルです。
キヤノン自身もX7iをX6iの後継機として位置付けています。
約1800万画素CMOSセンサー、DIGIC 5、バリアングルタッチ液晶など基本構成には共通点が多く、X7iはその完成度を高めたモデルという位置付けです。
中古価格によってはX6iとX7iの両方が候補になるため、状態と価格を比較して選ぶのもよいでしょう。
中古で購入するときのチェックポイント
EOS Kiss X7iを中古で購入する場合は、次のような部分を確認しておきたいところです。
- 正常に電源が入るか
- シャッターが正常に切れるか
- AFが正常に作動するか
- SDカードを正常に認識するか
- 撮影画像を正常に保存できるか
- バリアングル液晶が正常に開閉・回転するか
- 液晶の角度を変えても表示が途切れないか
- タッチパネルが正常に反応するか
- ライブビューが正常に動作するか
- 動画撮影が正常に行えるか
- 内蔵ストロボが正常に開閉・発光するか
- ファインダーに大きなカビや曇りがないか
- 各ボタンやダイヤルが正常に反応するか
- レンズマウントに大きな変形や損傷がないか
- バッテリー室やSDカードスロットに破損がないか
- グリップに大きな剥がれやベタつきがないか
特にX7iではバリアングル液晶とタッチパネルが重要です。
単に液晶へ映像が表示されるだけでなく、ヒンジを動かした状態でも正常に表示されるか確認しておきたいところです。
また発売から10年以上経過しているため、シャッターやミラーなど機械部分の状態も重要になります。
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現在でもEOS Kiss X7iは使える?
EOS Kiss X7iは2013年発売のモデルなので、最新のミラーレスカメラと比較するとAF追従性能、高感度性能、動画性能、通信機能などには世代差があります。
Wi-FiやBluetoothも内蔵されていません。
しかし、
約1800万画素APS-C CMOS
9点全クロスAF
最高約5コマ/秒
バリアングルタッチ液晶
ライブビュー撮影
フルHD動画
RAW撮影
SDカード対応
という構成は、現在でも写真を楽しむには十分実用的です。
特にEF・EF-Sレンズをすでに所有している場合や、中古でデジタル一眼レフを低予算から楽しみたい場合には候補となります。
光学ファインダーを覗いて撮る一眼レフらしさと、液晶を使ったライブビュー撮影の両方を楽しめるのもX7iの魅力です。
まとめ
Canon EOS Kiss X7iは、2013年に発売されたAPS-Cサイズのデジタル一眼レフカメラです。
約1800万画素CMOSセンサーとDIGIC 5を搭載し、最高約5コマ/秒の連続撮影、9点全クロスAF、ハイブリッドCMOS AF、バリアングル式タッチパネル液晶などを備えています。
さらにフルHD動画撮影やSDXCカードにも対応しており、2000年代のEOS Kiss Digitalシリーズと比べると大幅に現代的なカメラへ進化しています。
最新機種ほどの高性能ではありませんが、
「光学ファインダーで一眼レフらしく撮る」
「液晶を開いてライブビューで撮る」
「タッチ操作で気軽に撮る」
という複数の撮影スタイルを一台で楽しめる点が魅力です。
EOS Kissシリーズが初心者向け一眼レフとしてかなり成熟した時代を代表するモデルとして、Canon EOS Kiss X7iは現在振り返っても扱いやすい一台といえるでしょう。










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