リコー RICOH GR DIGITAL II

リコー RICOH GR DIGITAL II

RICOH GR DIGITAL IIは、リコーが2007年11月22日に発売した高級コンパクトデジタルカメラです。

2005年に登場した初代GR DIGITALの後継モデルで、35mm判換算28mm相当の単焦点GRレンズ、薄型ボディ、マニュアル撮影機能、RAW記録など、初代が確立した基本コンセプトを継承しています。

一方で撮像素子を有効813万画素から1001万画素へ高画素化。

画像処理、RAW記録速度、液晶モニター、電子水準器なども改良されました。

現在のGRシリーズへ続く、

「小さなボディに、スナップ撮影へ必要な機能を凝縮する」

という思想を色濃く感じられる一台です。

目次

RICOH GR DIGITAL IIとは

GR DIGITAL IIは2007年11月22日に発売されました。

発売価格はオープン価格で、当時は8万円前後の実売価格が想定されていました。

主な仕様は次のとおりです。

  • 撮像素子:1/1.75型原色CCD
  • 有効画素数:約1001万画素
  • 総画素数:約1030万画素
  • レンズ:GR LENS 5.9mm
  • 35mm判換算:約28mm
  • 開放F値:F2.4
  • 絞り範囲:F2.4~F11
  • レンズ構成:5群6枚
  • 非球面レンズ:2枚・3面
  • 通常撮影距離:約30cm~∞
  • マクロ:約1.5cm~∞
  • AF:マルチAF/スポットAF
  • MF:対応
  • スナップ/∞固定:対応
  • シャッター速度:最長180秒~1/2000秒
  • ISO感度:AUTO/AUTO-HI/80/100/200/400/800/1600
  • 測光:256分割/中央重点/スポット
  • 露出:プログラムシフトAE/絞り優先AE/マニュアル
  • RAW:DNG
  • 液晶:2.7型・約23万画素
  • 記録媒体:SD/SDHC/MMC
  • 内蔵メモリー:約54MB
  • ホットシュー:あり
  • 電子水準器:あり
  • 内蔵フラッシュ:あり
  • 電源:DB-60または単4形電池2本など
  • 撮影可能枚数:約370枚(DB-60使用時・CIPA)
  • サイズ:約107×58×25mm
  • 本体重量:約168g

現在の高級コンパクトと比べればセンサーは小さいものの、撮影機能は非常に充実しています。

「DIGITAL II」であって「GR II」ではない

中古市場で猛烈に注意したいポイントです。

今回のカメラは、

RICOH GR DIGITAL II

です。

一方、2015年には、

RICOH GR II

という別のデジタルカメラが発売されています。

名前がほぼ同じですが、まったく別世代です。

GR DIGITAL II
→ 2007年
→ 1/1.75型CCD
→ 1001万画素
→ 28mm F2.4

GR II
→ 2015年
→ APS-CサイズCMOS
→ 約1620万画素
→ 28mm F2.8

です。後者は23.7×15.7mmの大型APS-Cセンサーを搭載しています。

したがって中古検索では、

「GR DIGITAL II」

まで正確に確認することが重要です。

「DIGITAL」を抜くと、8年後の別カメラが出てきます。

GRシリーズのルーツはフィルムカメラ

GR DIGITALシリーズ自体にも前史があります。

リコーは1996年に35mmフィルム用コンパクトカメラ、

GR1

を発売。

高性能な広角レンズを小型ボディへ搭載するというGRシリーズの基本思想は、フィルム時代から始まっています。

リコー自身もGR DIGITAL IIの発表時、GR DIGITALは1996年から続く銀塩GRシリーズの後継として登場したモデルであると説明しています。

つまり、

フィルムGR
↓
GR DIGITAL
↓
GR DIGITAL II
↓
GR DIGITAL III/IV
↓
APS-C GR

という長い系譜があります。

最大の特徴は「ズームがない」

GR DIGITAL IIのレンズは、

28mm相当F2.4単焦点。

光学ズームはありません。

2007年当時、一般的なコンパクトデジタルカメラでは、

3倍ズーム。

5倍ズーム。

10倍ズーム。

などがセールスポイントになっていました。

しかしGR DIGITAL IIは、

28mm固定。

望遠が欲しい?

ありません。

もう少し大きく撮りたい?

近づいてください。

非常に潔いカメラです。

なぜ28mm一本なのか

単焦点にすることで、レンズを特定の焦点距離へ最適化できます。

ズームレンズでは複数の焦点距離をカバーするため、レンズ構成や鏡筒機構が複雑になります。

GR DIGITAL IIでは28mm一本へ絞ることで、

小型化。

薄型化。

高い描写性能。

明るいF2.4。

というGRらしい設計を実現しています。

リコーもGR DIGITAL IIについて、画面周辺までの解像性能、低い色収差などを重視した高画質コンパクトとして位置づけていました。

28mmはスナップとの相性がいい

35mm判換算28mmは、かなり使いやすい広角です。

街。

建築。

風景。

旅行。

店内。

人物+周囲の環境。

などを一枚へ取り込みやすい画角です。

50mmのように遠くから切り取るより、

被写体へ近づいて撮る。

これが28mmの基本。

GRシリーズが長年スナップ撮影用カメラとして支持されてきた理由のひとつです。

開放F2.4

レンズの開放値は、

F2.4。

小型センサー搭載コンパクトとしては比較的明るいレンズです。

ズームレンズでは望遠側になるにつれてF4やF5.6へ暗くなるものがありますが、GR DIGITAL IIは28mm一本。

常にF2.4を利用できます。

薄暗い店内。

夕方。

室内。

といった場面でシャッター速度を確保しやすくなります。

ただし後述するように、現在の大型センサーGRほど高感度性能が高いわけではありません。

レンズ構成は5群6枚

GRレンズは5群6枚。

そのうち2枚・3面に非球面を採用しています。

非常にコンパクトなレンズですが、単なる安価なコンデジレンズではありません。

28mmという広角で問題になりやすい歪曲や色収差などを抑えながら、小型ボディへ収めることが重視されています。

本体の厚さは、

わずか25mm。

電源OFF時にはレンズが収納されます。

CCDセンサーを搭載

GR DIGITAL IIの撮像素子は、

1/1.75型原色CCD。

有効画素数1001万画素です。

現在のデジタルカメラではCMOSが圧倒的に主流ですが、2000年代のコンパクトデジカメではCCDが広く使われていました。

そのためGR DIGITAL IIは、現在ではいわゆる、

「CCD世代のデジカメ」

として楽しめるモデルでもあります。

「CCDだから必ず独特の色になる」とは限らない

中古デジカメ市場では近年、

「CCDだからフィルムっぽい」

「CCDだから発色が特別」

と語られることがあります。

しかし、写真の色や階調は撮像素子の方式だけで決まるものではありません。

レンズ。

画像処理エンジン。

ホワイトバランス。

露出。

JPEG処理。

撮影条件。

など、さまざまな要素が影響します。

GR DIGITAL IIを「CCDだから」という一点だけで評価するのではなく、

GRレンズ+CCD+当時のリコー画像処理

というカメラ全体の組み合わせを楽しむほうがよいでしょう。

初代から813万→1001万画素へ

初代GR DIGITALは、

1/1.8型CCD。

有効813万画素。

でした。

GR DIGITAL IIでは、

1/1.75型CCD。

有効1001万画素。

へ進化しています。

ただしレンズは初代と同じ5.9mm・28mm相当F2.4を継承。

外観デザインも大きく変えませんでした。

つまりIIは、

「全部作り直す」のではなく、完成していた基本コンセプトを磨く

というモデルチェンジです。

見た目は初代と猛烈に似ている

GR DIGITAL IIは初代と外観が非常によく似ています。

当時のレビューでも、

一見しただけでは新型と気づかないほど

デザインが維持されたことが指摘されています。

しかも本体前面の製品ロゴに大きく「II」と書かれているわけでもありません。

中古で初代とIIが並んでいる場合は、外観だけで早合点しないほうがよいでしょう。

RAWはAdobe DNG

静止画はJPEGだけでなく、

RAW(DNG)

へ対応しています。

DNGはAdobeが提唱した汎用RAWフォーマット。

メーカー独自RAWだけに依存しないため、古いカメラになった現在でも比較的扱いやすい形式です。

2007年の小型コンデジで、

28mm単焦点。

マニュアル露出。

RAW。

ホットシュー。

という仕様。

やはり一般家庭向けコンデジとは方向性がかなり違います。

RAW書き込みが初代より大幅高速化

初代GR DIGITALの弱点のひとつがRAW記録速度でした。

当時の比較では、初代がおよそ11秒を要したところ、GR DIGITAL IIでは約3.8秒まで短縮。

さらにRAW書き込み中でも次の撮影を行えるようバッファーが強化されました。

現在なら3.8秒でも、

「遅っ!」

となります。

しかし2007年です。

初代11秒。

↓

II、3.8秒。

これはかなり大きな改善でした。

正方形1:1撮影にも対応

GR DIGITAL IIでは、

1:1の正方形フォーマット

で撮影できます。

JPEGだけでなくRAWでも正方形記録に対応しました。

フィルム時代の6×6中判カメラのような正方形構図を、コンパクトデジカメで楽しめます。

現在のSNSでは1:1は珍しくありません。

しかし2007年当時、コンデジで正方形撮影を積極的に取り入れるのはかなり趣味性の高い機能でした。

電子水準器を搭載

GR DIGITAL IIの象徴的な新機能のひとつが、

電子水準器。

加速度センサーを利用してカメラの水平を確認できます。

28mm広角では、

建物。

水平線。

街並み。

を撮る機会が多くなります。

少しの傾きも目立ちやすい。

そこでカメラ自身が、

「ちょっと右下がりですよ」

と教えてくれる。

現在では珍しくありませんが、2007年のコンパクトデジカメとしてはかなり気の利いた機能です。

マニュアル露出までできる

露出モードは、

  • プログラムシフトAE
  • 絞り優先AE
  • マニュアル露出

に対応します。

一般的なオートコンデジのように、

「全部カメラ任せ」

だけではありません。

絞りを自分で決める。

シャッター速度を自分で決める。

露出補正を使う。

測光方式を変更する。

写真を「撮らされる」のではなく、

撮影者が操作する余地

をしっかり残しています。

ただしシャッター優先AEはない

GR DIGITAL IIには、

P。

A。

M。

はありますが、独立したシャッター優先AEモードはありません。公式仕様でも露出モードはプログラムシフト、絞り優先、マニュアルの3方式として記載されています。

後のGR DIGITAL IIIではシャッター優先モードが追加されます。

細かな世代差として覚えておきたいポイントです。

シャッターは最長180秒!

シャッター速度範囲もかなり面白い。

静止画では、

最長180秒~1/2000秒

まで対応します。

180秒。

つまり3分です。

小さなコンデジなのに、

三脚。

夜景。

長時間露光。

光跡。

などへ本格的に挑戦できます。

ただし撮影モードなどによって利用できる最高・最低速度は異なります。

ISO80~1600

感度は、

AUTO
AUTO-HI
ISO80
100
200
400
800
1600

です。

現在ならISO25600、51200も珍しくありません。

GR DIGITAL IIではISO1600が最高。

そして1/1.75型CCDです。

したがって、

高感度性能を現代カメラと比較してはいけません。

ISO800や1600ではノイズやディテール低下が目立ちやすくなります。

むしろ低感度を中心に、

明るい28mm F2.4。

必要なら低速シャッター。

という使い方が向いています。

ISO80で撮る楽しさ

晴れた日の街歩きなら、

ISO80。

28mm。

F4前後。

という使い方もできます。

現在の大型センサーGRとは違い、被写界深度は比較的深い。

つまりスナップでは、

ピントを大きく外しにくい

というメリットがあります。

画質を最大限に生かすなら低感度中心がおすすめです。

スナップフォーカスがGRらしい

フォーカスモードには、

  • マルチAF
  • スポットAF
  • MF
  • スナップ
  • ∞

があります。

特にGRらしいのが、

スナップ。

あらかじめ一定距離へピントを固定し、AF動作を待たずに撮影できます。

街角で、

構える。

↓

AF。

↓

合焦。

↓

撮影。

ではなく、

構えた瞬間に撮る。

こうした思想が、後のGRシリーズへも受け継がれていきます。

AF速度より「AFを使わない」という発想

スナップ写真では、一瞬の表情や動きを逃したくありません。

そこで、

「AFをもっと速くしよう」

だけではなく、

「そもそもAFしなければいい」

という考え方があります。

被写界深度の深い広角レンズだからこそ使いやすい方法です。

GRシリーズがスナップシューターとして評価される理由のひとつです。

マクロは驚異の1.5cm

GR DIGITAL IIはマクロモードで、

レンズ先端から約1.5cm

まで寄れます。

1.5cm。

ほぼベタ寄りです。

花。

料理。

腕時計。

小物。

カメラ。

レンズ。

などをかなり大きく撮れます。

ただしあまりに近づくとカメラ自身が光を遮ったり、広角特有の遠近感が強く出たりするので、撮影には工夫が必要です。

ホットシューまである

ボディ上面には、

ホットシュー。

があります。

内蔵フラッシュだけでなく、

外付けフラッシュ。

外付け光学ファインダー。

などを装着できます。

ここも一般的な小型コンデジとは違うところです。

GR DIGITAL IIを単なるポケットカメラではなく、

小さな撮影システム

として発展させられます。

GV-2外付けファインダー

GR DIGITAL IIに合わせて、

GV-2ミニ外部ファインダー

が用意されました。

背面液晶ではなく光学ファインダーを覗いて撮影できます。

晴天下で液晶が見づらい。

カメラを顔へ密着させたい。

昔ながらのスナップスタイルで撮りたい。

というユーザーには魅力的なアクセサリーです。

ただし光学ファインダーなので、実際の撮影レンズを通した像ではありません。

近距離では視差も発生します。

21mm超広角にもできる

専用ワイドコンバージョンレンズ、

GW-1

を装着すると35mm判換算約21mm相当になります。

28mmでも十分広角。

そこから21mm。

建築。

狭い室内。

ダイナミックな風景。

などに使えます。

装着にはフード&アダプターGH-1を利用します。

40mm相当にするGT-1

逆方向には、

GT-1テレコンバージョンレンズ

も用意されました。

こちらを利用すると約40mm相当。

つまり基本は28mm固定ながら、

GW-1
→ 約21mm

本体
→ 28mm

GT-1
→ 約40mm

という3種類の画角を楽しめます。

ズームではありません。

レンズの前にデカいコンバーターを付け替えます。

GRらしい。

本体だけなら168g

GR DIGITAL IIの本体重量は、

約168g。

サイズは、

107×58×25mm。

かなり軽量です。

ポケット。

小さなバッグ。

ジャケット。

へ入れて持ち歩けます。

高画質カメラを持って出かけるのではなく、

いつも持っているカメラを高画質にする。

この発想がGRの強さです。

マグネシウム合金の薄型ボディ

GR DIGITALシリーズは、薄型ながら剛性感を意識したボディ設計も特徴でした。

リコーはGR DIGITAL IIの発表時、初代GR DIGITALで採用した厚さ25mmのマグネシウム合金ボディと、GRシリーズらしいデザインを継承したことを説明しています。

高級コンデジだから、

銀色。

派手な装飾。

大型グリップ。

ではありません。

真っ黒。

四角い。

地味。

でも使いやすい。

これがGRです。

液晶は2.7型・23万画素

背面モニターは、

2.7型・約23万画素。

現在見ると猛烈に低解像度です。

現代の高精細液晶に慣れていると、

「ピント合ってる……よな?」

となるかもしれません。

撮影画像は1000万画素ありますが、モニターは23万画素。

中古で初めて触ると、この世代差はかなり感じます。

動画はVGA

動画撮影もできます。

最大、

640×480・30fps。

フルHDではありません。

4Kでもありません。

VGAです。

現在スマートフォンで動画を撮る感覚なら、動画性能を目的にGR DIGITAL IIを選ぶ理由はほぼありません。

これは基本的に、

静止画を撮るカメラ。

と考えたほうがよいでしょう。

SDHCにも対応

記録媒体は、

SD。

SDHC。

MMC。

内蔵メモリー約54MB。

です。

公式仕様では当時4GB・8GBのSDHCカードが案内されています。

現在の大容量SDXCカードを前提としたカメラではありません。

中古で使うなら、容量の小さなSD/SDHCカードを用意しておくと扱いやすいでしょう。

内蔵54MBだけでも撮れる

カードを忘れても約54MBの内部メモリーがあります。

最高画質JPEGなら十数枚程度。

RAWなら数枚。

現在なら笑ってしまう容量ですが、

「SDカード入れ忘れた!」

という場面で完全に撮影不能にならないのはありがたいところです。

DB-60バッテリーを使用

標準バッテリーは、

DB-60。

公式値ではCIPA基準で約370枚撮影できます。

中古購入時には、

バッテリー。

充電器BJ-6。

が付属しているか確認したいところです。

古いリチウムイオン電池は劣化している可能性があるので、満充電表示だけで判断せず実際の持続時間も確認しましょう。

なんと単4電池でも動く

そしてGR DIGITAL IIの面白いところ。

単4形電池2本でも動きます。

アルカリ乾電池。

ニッケル水素電池。

などへ対応。

専用DB-60が切れた。

予備を忘れた。

という場合でも、コンビニなどで単4電池を調達できます。

ただしアルカリ単4使用時の公称撮影可能枚数は約45枚。

DB-60の約370枚と比べるとかなり少なくなります。

つまり、

非常用。

です。

でも、この非常口があるのはかなりありがたい。

ファームウェアで育ったカメラ

GR DIGITAL IIでは、発売後も複数回の「機能拡張ファームウェア」が提供されました。

リコーはユーザーからの要望をGR BLOGやアンケートなどで集め、購入後のカメラへ新機能を追加する方針を取っていました。

GR DIGITAL IIには2008年3月の第1弾以降、複数回の機能拡張が実施されています。

現在では当たり前になった、

「カメラをファームウェアで育てる」

という文化を、リコーはかなり早い時期から積極的に行っていました。

中古ならファームウェアも確認したい

現在中古で購入する場合は、ファームウェアのバージョンを確認しておくとよいでしょう。

最終状態まで更新された個体なら、発売時より追加された機能を利用できます。

現在リコーの公式サイトにはGR DIGITAL IIのマニュアル資料も残されています。

古いデジタルカメラとしては、メーカー資料が比較的充実している点もありがたいところです。

GR DIGITAL IIIとの違い

2009年には後継の、

GR DIGITAL III

が登場します。

最大の違いのひとつがレンズです。

GR DIGITAL II
→ 28mm F2.4

GR DIGITAL III
→ 28mm F1.9

IIIでは新開発の大口径GRレンズへ変更されました。

撮像素子も1/1.7型CCDへ変更。

マクロも約1cm。

背面液晶も3型・約92万画素へ大幅高精細化されます。

IIとIII、どちらが上?

純粋なスペックならIIIが進化しています。

F1.9。

高精細液晶。

新しい画像処理。

シャッター優先AE。

など、後発モデルらしい改良があります。

しかしGR DIGITAL IIには、

2007年世代のGR。

CCDコンデジらしい小ささ。

初代GR DIGITALに非常に近い外観。

という独自の位置があります。

中古デジカメをスペックだけで選ばず、

「どの世代のGRを楽しみたいか」

で選ぶのも面白いでしょう。

初代GR DIGITALとの違い

初代は2005年10月発売。

有効813万画素の1/1.8型CCD。

28mm F2.4レンズ。

2.5型液晶。

です。

IIでは、

  • 1001万画素へ高画素化
  • 2.7型液晶
  • RAW処理高速化
  • 電子水準器
  • 1:1 RAW撮影
  • 操作性改善

などが行われました。

しかしデザインと28mm単焦点という根幹は維持。

まさに、

「正統進化」

と呼べるモデルチェンジです。

中古で確認したいポイント

GR DIGITAL IIは2007年製。

機械式フィルムカメラと違い、

電子機器です。

中古購入時には、

  • 電源が正常に入るか
  • レンズが正常に伸縮するか
  • AF
  • マクロ
  • CCD
  • 液晶
  • 操作ボタン
  • ADJ.レバー
  • モードダイヤル
  • 内蔵フラッシュ
  • ホットシュー
  • SDカード認識
  • USB端子
  • バッテリー
  • バッテリー室
  • センサーのゴミ
  • 撮影画像の異常

などを確認したいところです。

最重要はレンズ収納機構

電源ON。

↓

レンズが出る。

電源OFF。

↓

収納。

という沈胴式です。

古いコンパクトデジカメでは、この機構が故障する場合があります。

途中で止まる。

異音がする。

レンズエラー。

鏡筒が斜め。

という個体は注意しましょう。

フィルムカメラの固定レンズとは違い、

レンズが出なければ撮れません。

CCDの異常も確認

白い壁。

青空。

均一な場所。

を撮影し、

画面へ、

  • 不自然な縦線
  • 常時同じ位置に出る異常
  • 大量の色ムラ
  • 極端な黒点
  • 紫色などの異常発色

がないか確認します。

センサー交換が簡単なカメラではありません。

古いデジカメでは、

撮像素子が正常か

そのものが非常に重要です。

液晶の劣化

2.7型液晶もチェックします。

黄ばみ。

ムラ。

縦線。

ドット欠け。

極端な暗さ。

などがないか確認。

ただし元々約23万画素なので、

粗い=故障

ではありません。

2020年代のスマートフォンから見ると、正常でもかなり粗く見えます。

ADJ.レバーとボタン類

GRシリーズでは操作性が非常に重要です。

ADJ.レバー。

方向キー。

MENU/OK。

モードダイヤル。

シャッター。

露出補正操作。

などを一通り確認しましょう。

電子カメラではボタン一個の接触不良でも、必要な設定へアクセスできなくなることがあります。

モードダイヤルのロックにも注目

GR DIGITAL IIではモードダイヤルを操作する際、誤操作防止を考慮した構造が採用されています。

中古では、

ダイヤルが勝手に動く。

表示と実際のモードが違う。

接触が不安定。

という症状がないか確認しましょう。

内蔵フラッシュ

フラッシュはポップアップ式。

自動発光のほか、赤目軽減、強制発光、スローシンクロ、発光禁止などへ対応します。

中古では、

ポップアップする。

充電できる。

実際に発光する。

を確認します。

長期間使用されていない個体ではフラッシュ回路の状態にも差があります。

SDカードを実際に入れる

古いデジカメでは、

本体は動く。

内蔵メモリーでも撮れる。

でもSDカードを認識しない。

という可能性があります。

対応容量のSD/SDHCカードを入れ、

フォーマット。

撮影。

再生。

削除。

まで確認すると安心です。

バッテリー膨張にも注意

古いDB-60は劣化している可能性があります。

極端に膨らんでいる。

カメラから抜きにくい。

充電中に異常発熱する。

というバッテリーは使用を避けたほうがよいでしょう。

中古セットではバッテリーが付属していても、

「使えるバッテリー」なのか

は別問題です。

単4電池対応は中古でも強い

専用バッテリーが完全に死亡していても、単4形電池2本でカメラ本体の動作確認ができます。

これは中古チェックでかなり便利です。

専用バッテリーがない。

↓

動作確認できません。

ではなく、

単4を入れる。

↓

確認。

ができます。

古いデジカメとして非常にありがたい設計です。


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現代スマホより画質は上なのか?

単純な総合性能で現在の高性能スマートフォンと戦わせるのは無理があります。

GR DIGITAL IIは2007年。

1/1.75型CCD。

1000万画素。

ISO1600まで。

動画VGA。

です。

現在のスマートフォンには、

大型化したセンサー。

高度なHDR。

AI処理。

手ブレ補正。

高感度合成。

複数レンズ。

があります。

しかしGR DIGITAL IIの価値は、

スマホより何点解像するか

ではありません。

「写真機」としての操作感

GR DIGITAL IIには、

シャッターボタン。

モードダイヤル。

ADJ.レバー。

露出補正。

マニュアル露出。

ホットシュー。

RAW。

外付けファインダー。

があります。

つまりスマートフォンではなく、

写真を撮るための専用道具。

ポケットから出す。

右手でグリップ。

28mmを見る。

設定する。

撮る。

この撮影体験そのものがGRの魅力です。

28mmしかないから迷わない

ズームがない。

広角。

標準。

望遠。

レンズ切り替えもない。

28mmだけ。

これは不便ですが、同時にものすごく楽です。

撮れる範囲を変えたければ、

人間が動く。

近づく。

離れる。

しゃがむ。

回り込む。

そのうち28mmで、

「ここに立てばこう写る」

が分かってきます。

単焦点カメラならではの楽しさです。

GR DIGITAL IIは「古いコンデジ」なのか

もちろん古いコンデジです。

しかし設計思想を見ると、かなり特殊です。

当時の多くのコンデジが、

ズーム倍率。

顔認識。

シーンモード。

高画素。

などを競う一方、GR DIGITAL IIは、

28mm単焦点。

RAW。

マニュアル露出。

スナップフォーカス。

外部ファインダー。

電子水準器。

ホットシュー。

を載せています。

一般家庭用デジカメというより、写真好きのための小型写真機。

この立ち位置が現在まで続くGRブランドの核です。

JIDAデザインミュージアムセレクションにも選定

GR DIGITAL IIは後に、日本インダストリアルデザイン協会(JIDA)の「デザインミュージアムセレクション」に選定されました。

リコーによれば、長く飽きのこない伝統的なカメラデザインと実用性などが評価され、リコー製品として初めて同選定へ選ばれています。

派手にモデルチェンジしないGRのデザイン思想が評価された例といえるでしょう。

現代で使うなら「低感度スナップ機」として面白い

現在GR DIGITAL IIを使うなら、

万能デジカメ

としてより、

昼間のCCDスナップカメラ

として割り切ると面白いでしょう。

ISO80~200中心。

28mm。

RAWまたはJPEG。

必要ならスナップフォーカス。

小さなボディをポケットへ。

この使い方ならGR DIGITAL IIの個性が生きます。

高感度。

動画。

高速連写。

動体AF。

を求めるなら、現代機のほうが圧倒的に優れています。

まとめ

RICOH GR DIGITAL IIは、2007年11月22日に発売された高級コンパクトデジタルカメラです。

1/1.75型原色CCD。

有効1001万画素。

そして、

35mm判換算28mm F2.4のGR単焦点レンズ。

ズームはありません。

その代わり、

  • 5群6枚のGRレンズ
  • RAW(DNG)
  • プログラムシフト
  • 絞り優先AE
  • マニュアル露出
  • スナップフォーカス
  • 1.5cmマクロ
  • ISO80~1600
  • 最長180秒~1/2000秒
  • 1:1撮影
  • 電子水準器
  • ホットシュー
  • 外付けファインダー
  • 21mmワイドコンバーター
  • 40mmテレコンバーター

など、写真好きへ向けた機能を小さなボディへ詰め込んでいます。

サイズは107×58×25mm。

本体わずか168g。

初代GR DIGITALから外観や28mm F2.4という基本思想をほとんど変えず、CCDを813万画素から1001万画素へ高画素化。

RAW処理速度や液晶、操作性などを改良した、

まさに「GRをGRのまま進化させた」第2世代

です。

一方、現在中古で購入するなら、

レンズ伸縮。

AF。

CCD。

液晶。

SDカード。

操作ボタン。

フラッシュ。

バッテリー。

を必ず確認したいところ。

フィルムカメラと違い、電子部品が故障すれば部品交換が難しい場合があります。

また、2015年発売のAPS-C機「GR II」とはまったく別物です。

GR DIGITAL II
=2007年・1/1.75型CCD

GR II
=2015年・APS-C CMOS

ここは中古検索で絶対に混同しないようにしましょう。

1000万画素。

小さなCCD。

低解像度の2.7型液晶。

VGA動画。

スペックだけなら完全に時代遅れです。

しかし、

28mm一本で撮れ。

という思想はまったく古びていません。

ズーム倍率を競わず。

巨大なレンズも付けず。

ポケットへ入るカメラに、本格的な写真操作を詰め込む。

その姿勢は、現在のRICOH GRシリーズにもそのまま続いています。

RICOH GR DIGITAL IIは、

現在のGRへつながる「スナップシューター」という思想を、CCD時代の小さなボディで味わえる一台。

単なる懐かしい2000年代デジカメではなく、GRというカメラが何を目指してきたのかを知るうえでも非常に面白いモデルです。

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